不動産投資コラム

金融資産の割合が現金のままでいいの?インフレ下の資産管理

1.家計資産が過去最高へ!ほんとうに豊かになっているのか?

2021年12月末時点での家計の金融資産は2,023兆円にもなり、過去最高となりました。
国民の資産が増えたように見えますが、注目すべきはその内訳です。

なんと、半分以上が現預金なのです!

現預金が増えている理由は、多くの人が漠然とした将来不安を抱えているからに他なりません。新型コロナウイルスの影響による消費抑制などの結果、現金・預金が積み上がったと考えると前向きな経済行動とはいえません。

当然、貯めないよりは貯めるに越したことはありません。でも、それだけでは将来への不安は解消されないどころか「現金」で資産を持ち続けるリスクがあるのです。

2.ただ預金するだけではダメな理由

最近では、モノの価格引き上げのニュースが後を絶ちません。食品、衣料、ガソリン、光熱費…さまざまなモノの値上げが相ついでいます。

「モノの値段が上がっている」は「現金の価値が目減りしている」とも言い換えられます。日本ではインフレとは逆に物価が継続的に下落するデフレの時代が長く続いたこともあり、物価は下がることはあってもそれほど上がらないものと考える人が少なくありません。しかし、世界に目を向ければ物価は多かれ少なかれ着実に上がっていくことが一般的です。インフレ時代に資産を守るには、「とりあえず現金や預金が一番安心」という、これまでの発想を大きく転換する必要があります。

3-1.インフレ=お金の価値が目減りすること

「物価は上がる」は世界の常識?取り残される日本

コロナショック後に、エネルギーや食品など広範なものの値段が大きく上昇し、世界的にインフレへの懸念が高まりました。こうした動きは一時的である可能性もありますが、日本以外の先進国では、それ以前の2010年代においても年平均+1~2%程度は消費者物価が上昇しています。海外の場合、物価とともに賃金が上昇しています。海外では「経済成長には物価上昇がつきもの」と当たり前のように受け入れられているようです。

出所:IMF 「Consumer Price Index(CPI)」をもとに作成。
2010年を基準の100として、その年ごとの数値を基準時と比較したもの。

2010年代 消費者物価指数の上昇率(年平均・前年比)

日本イギリスアメリカカナダドイツフランスイタリア
0.5%1.9%1.7%1.4%1.3%1.0%1.0%

近年の日本の消費者物価指数は年平均+0.5%程度の上昇にとどまっていました。むしろ、物価が継続的に下落するデフレが長く続いてきたのです。物価が上がらない一因として、日本の賃金が上がりにくいことが上げられます。経済成長を続けてきた海外とは違い、今の日本は「物価は上がるが賃金は上がらない」という苦境に陥りつつあります。

中期的に考えてインフレに強い資産とは

物価が継続的に下落するデフレの時代には現金や預金の実質的な価値は目減りせず、むしろ上昇していました。しかし、物価が上昇するインフレ時代には、預金の利息だけで物価の上昇分を補うことは困難です。中・長期的に考えて、インフレに強い資産を持つことが、将来への備えになります。物価上昇に比例して価値が上がるものの代表に「不動産」があります。

でも、だれもが不動産を持っているわけではありません。そこで注目されているのが「不動産投資」です。マンションなどの物件を購入し、家賃収入をローン返済に充てることで無理なく不動産を所有することができます。ローン完済後は継続して家賃収入を得たり、資産価値が大きく跳ね上がっていたら売却してまとまった資金を得られます。

インフレ下では物価が上がるので貯金や預貯金額は下落しますが、不動産投資で入居者から得られる家賃自体は、緩やかではありますが物価指数と共に上昇していきます。不動産購入のためにローンを組んでも、インフレ時はお金の価値が下がりますので、実質的な借金が目減りすることになります。

これから価値が下がることが予想される現金で資産を持ち続けるよりも、インフレ下で価値が上昇する不動産に変えて保有することは、将来の資産のために有効な手段といえます。

まずは投資を学ぶことから

今回は経済状況がインフレの際に「現金で資産を保有するリスク」について紹介してきました。でも、すぐに安易な投資に大切なお金を使うのはキケンです。資産を増やすための投資ですが、そこにはリスクもついてきます。中長期的な資産運用をするなら、ハイリスク・ハイリターンな投資よりも、ミドルリスク・ミドルリターンの着実な投資方法を検討するべきです。

「未来の資産」について計画的に投資を考えていただくために、当社ではサラリーマンの方を対象とした不動産投資セミナーを無料で開催しています。

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