ペニンシュラキッチンとは?後悔しない選び方、実例を紹介!
料理好きなら一度は憧れる対面式キッチンの一つに、ペニンシュラキッチンと呼ばれるタイプがあります。同じ対面式となるアイランドキッチンと異なる点は、キッチンの側面が壁に接地しているかどうかという部分だけです。
レイアウトが変わるだけで、随分と使い勝手が変わってしまう場所となるだけに、事前の情報収集とモデルルームでの現物確認が、重要なカギを握ることになります。一部分だけであっても、リフォームは、簡単にやり直しが利かない工事です。そこで、事前に知っておくべきペニンシュラキッチンのメリットやデメリットについても解説していきます。
ペニンシュラキッチンとは?
対面式かつフルフラットで手元が丸見えになるキッチンには、ペニンシュラキッチンとアイランドキッチンという2つのタイプがあります。そして、同じ対面式キッチンであるカウンターキッチンとの違いとともに、その定義を解説します。
ペニンシュラキッチンの定義
ペニンシュラは、英語でpeninsulaと表記します。和訳すると「半島」という意味になります。壁を陸地に見立てた際、キッチンだけが飛び出しているデザインが、半島のように見えることから、レイアウト名として用いられるようになりました。
混同されやすい対面型のキッチンとして、どこの壁にも接地していないレイアウトのものがありますが、こちらは島のようにみえることからアイランドキッチンと呼ばれています。
なお、リビングダイニング(以下、LD)を見渡すことができるタイプのキッチンを、まとめて「オープンキッチン」と呼ぶことがあります。ただしこれは、表現上用いられる言葉です。ペニンシュラキッチンもアイランドキッチンも、リビングダイニングとの間に仕切りがないため、フルオープンキッチンにカテゴライズされています。 同様にオープンキッチンと呼ばれることもあるカウンターキッチンとは、LD側に腰壁と、カウンターが設置されたキッチンのことを指します。カウンターキッチンは、腰壁に加えて、キッチンの一部が壁で仕切られているレイアウトとなるため、セミオープンキッチンというのが正しい呼び方となります。
あわせて読みたいペニンシュラキッチンのメリットとデメリット
キッチン選びを間違ったと後悔しないためにも、事前にメリットとデメリットを知っておくことは大切です。ここでは、メリットとデメリットを3つのポイントに絞って紹介します。
メリット
1.家族や友人と、コミュニケーションをとりながら料理が楽しめる
開放的なフルオープンキッチンは、LDとの一体感があることから、家族のだんらんの場を妨げることのないレイアウトとなります。また、子どもの目線でも料理をしている手元が見えるため、食育環境をつくることが期待できます。
2.キッチンスペースを有効的に活用できる
カウンターを取り囲む通路を確保する必要がないため、LD一体型の室内において、アイランド型よりも設置しやすいキッチンといえます。
3.多機能性に優れている
フルフラットな作業台は、調理時以外ではテーブルとして使うこともできます。そのため、リビングテーブルを改めて設置する必要がなくなり、空間を広く使うことができます。
デメリット
1.油はねや水はね、臭いが気になる
調理中の油はねや水はねなどは、どうしても起こってしまうものです。
そのため、作業台の奥行を広げる、ガラス製のパーテーションを設置するなどの対策がおすすめです。またガラス製の油除けをレンジフードの高さまで設けることで、レンジフードを効率よく稼働させることができます。
2.手元が丸見えになり、生活感が出る
シンクの中の三角コーナーや、食器用洗剤、スポンジ、水回り用のダスターなどは、使い勝手の良さを選ぶと、どうしても生活感がでてしまいがちな部分となります。目隠し・水はね防止用として、一部をパーテーションで覆ってしまうことも一つの方法です。
3.収納スペースが不足しがちになる
ペニンシュラキッチン、アイランドキッチンのみの場合、収納スペース不足という問題が起こります。最近では、キッチン下スペースに、食洗器やごみ箱を収納するケースが増えてきています。そのため、食器や調理器具を収納するためのスペースを、新たに確保する必要があります。
ペニンシュラキッチンの設置・リフォームのポイント
現在のキッチンの形と異なるタイプへのリフォームを行う場合、必ず押さえてほしいポイントがあります。設計から施工終了までスムーズに進めるためのポイントを、大きく2つに絞って解説します。
適切なスペースの確保
まずは、キッチンそのものではなく、キッチンを置く場所を優先的に考えます。部屋の形状を中心に考えると、おのずと設置場所や長さが決まってきます。
設置場所を決定する際に忘れてはならないのが、導線です。シンクやコンロの位置はもちろん、冷蔵庫やレンジなどの置き型家電までの距離、作業台の奥行などをシミュレーションしてみましょう。
また、忘れてはならないのが、収納スペースの確保です。思い切って、今使っている食器や調理器具だけをのこして断捨離するのも良いかもしれません。しかし、現実的なことを考えるならば、キッチン下のスペースの活用や食器棚を設置した方が、景観を保てる確率は高くなります。
デザインや材質の選び方
デザインや材質は「こだわりたい」という声を、最も多くいただく部分です。複数のカタログを見比べて付箋を貼り、ショールームへ出かけるのも一つの方法です。しかし、カタログだけでは解決できないのが、ライフスタイルに沿った最適なものとなっているのか、という部分です。
現在のデザインのトレンドとしては、ミニマリスト、モダンといったシンプルなものが選ばれています。加えて、火や水を扱う場所となるため、耐久性に優れた素材を選ぶことも重要です。 また、キッチンを使う立場の人も、デザインを選ぶ際のポイントになります。子どもがいるご家庭であれば、コンロガード機能やカバー、踏み台などの設置も考えると良いでしょう。
あわせて読みたいペニンシュラキッチンのリフォーム事例
実際のリフォーム例を見て、漠然としていた設置場所やデザイン、使いたい材質などのイメージを固めていきましょう。
リフォーム成功事例
限られたスペースでも実現した事例
長方形の長辺の流れを活かして、キッチンを配置しました。また、レンジフードの横幅と同じ幅の壁を設置することで、油はねを防ぐと同時に、排気機能の向上を実現させました。背面には、吊戸棚と棚を設置して、収納スペースを増やしています。
キッチン側面と棚、冷蔵庫、レンジフードの色は、黒系で統一しました。作業台の色は、壁紙と同系色です。LDに設置した棚の背板にモザイクタイル調に、室内にある色を配置することで、さらに統一感のあるお部屋になりました。
ファミリー向けのデザイン事例
入り口側からは、キッチンが見えづらい位置に配置しています。作業台の奥行を広くとることで、作業台下の収納スペースを広げました。コンロの前には、油はねを防ぎつつ、圧迫感を与えないようガラス製のパーテーションを設けています。色彩は室内のドアや壁の色と同系色とし、統一感を出しました。
あわせて読みたいまとめ
ファミリーグループは、設計や施工分野だけでなく、不動産や介護、建築関係全体の管理や建築デザインなどを手がけるグループ企業です。
ちなみに建築部門は、リフォーム&リノベーションを手がけるようになって19年が経ち、施工実績は1万件を超えました。リフォームを行う際には、お部屋の形や生活導線を重要視することで、より良いお住まいをご提供できると考えています。
東京都や埼玉県でキッチンのリフォームご検討なら、ファミリーグループまでお問い合わせください。