マンションのお風呂はどうリフォームする?工法や注意点を解説
マンションのお風呂をリフォームする場合は、戸建住宅と比べて多くの制約があるので「リフォームできる?」「どんな風にリフォームする?」と、悩んでしまいますよね。
制約のなかで理想のお風呂を実現するためには、お風呂の工法や注意点をしっかりと把握しておくことが大切です。
今回は、マンションのお風呂のリフォームについて詳しく解説していきます。
マンションにお住まいの方は、ぜひ参考にしてください。
マンションのお風呂の種類と費用相場
まずは、マンションのお風呂の種類と費用相場を解説していきます。
ユニットバス
ユニットバスは、工場で浴槽・シャワー・壁・床・天井などの内装がある程度完成され、現場で組み立て完成させるタイプのお風呂です。
現場で組み立てるので、工事期間は3日〜1週間と短期間で済みます。
また、ユニットバスは気密性も高く、水漏れのリスクが低いことも特徴の一つです。
マンションの2階以上の階に住んでいる方は、水漏れ時に下の階の住人に迷惑がかかってしまうので、水漏れのしにくさは大きなメリットと言えます。
ただし、ユニットバスには規格サイズがあるため、設置する広さに制限があることがデメリットです。
既存のお風呂とサイズが合わなかったり、ちょうど良い大きさのユニットバスが見つからなかったりすると設置できないケースもあります。
また、シャワーや蛇口などの種類が少なく、在来工法と比べて自由度が低いこともデメリットです。
ユニットバスのリフォーム費用
ユニットバスは、70万円〜100万円程度でリフォームできます。
在来工法とハーフユニットバスへのリフォームと比べても費用を抑えられ、工事期間も短く済むことがほとんど。ユニットバスからユニットバスへのリフォームであれば、さらにリフォーム費用を抑えられます。
しかし、在来工法からユニットバスへリフォームする場合は、別途、既存のお風呂を撤去する工事費用がかかり、床下が水漏れで腐食していた場合は補強工事が必要になることもあります。
在来工法
在来工法は、お風呂の場所や大きさ、使用する素材をすべて自分で選べるお風呂です。
浴槽はもちろん、壁、床、天井も好みの素材を使えて、窓の位置や高さまで自由に決められるので、こだわりのお風呂を一からつくることができます。
しかし、在来工法はユニットバスと比べて防水機能が低いことがデメリットです。
徹底的に防水処理を行っておかなければ、水漏れをしてしまうおそれもあります。マンションで在来工法を導入するのであれば、防水処理に気をつけましょう。
また、「壁に木材を使用したら日々のお手入れが大変になった」「タイルにカビが生えた」など、こだわりを詰められる一方で手入れが大変になることもあります。
在来工法のリフォーム費用
在来工法から在来工法へリフォームする場合の費用は、50万円~200万円ととても幅広くなっています。
金額差が出るのは、お風呂の大きさや使用する材料によって、金額が大きく変わるからです。
また、ユニットバスのリフォームと同様に、床下が腐食していた場合は補強工事が必要になるので、別途費用がかかります。
在来工法の工事期間は、3週間〜1ヶ月程度とユニットバスと比べて長くなっています。
工場で設備を組み立てるユニットバスとは違い、一からお風呂をつくるので、工事期間はどうしても長くなってしまうのです。
ハーフユニットバス
ハーフユニットバスは、浴槽・洗い場・壁パネルの下半分がユニットバスで、壁の上半分と天井が在来工法の2つの工法を取り入れたお風呂です。
在来工法の最大の特徴は、壁や天井が変形しているなどの制約がある場合でも使用できること。ユニットバスと在来工法の、良いところが合わさったお風呂です。
また、下半分がユニットバスであることから、水漏れしにくいこともメリットに挙げられます。天井の高さにも柔軟に対応できるので、マンションのように天井高さに制約がある場所にうってつけです。
ハーフユニットバスのリフォーム費用
ハーフユニットバス単体は、60万円〜130万円程度ですが、元々のお風呂がユニットバスの場合は50万円からリフォームすることができます。
ただし、ハーフユニットバスの方が、ユニットバスよりも価格が高めです。
壁や天井に使用する素材を高価なものにした場合や、高さや天井の形状が特殊な場合にはさらに工事費用が高くなることもあります。
また、在来工法からハーフユニットバスへのリフォームする場合、お風呂を壊す工事費用と、床下が腐食していた場合は補強工事が必要です。
ハーフユニットバスの工期は4週間〜1週間程度なので、在来工法よりも短期間で終わりますが、壁や天井のリフォーム内容によっては工期が伸びることもあります。
目的別!マンションのお風呂におすすめの工法
前項では、お風呂の種類と費用相場を解説しました。
ここでは、リフォームのタイプ別に、おすすめのお風呂をお伝えします。
手軽にリフォームしたい方:ユニットバス
お風呂を手軽にリフォームしたい方には、ユニットバスがおすすめです。
規格サイズや種類のなかから設備を選ぶので、「何を選べばいいかわからない」「選ぶのが面倒」という方にもうってつけです。
また、ユニットバスは機能性や気密性が高く、浴室暖房乾燥機などの機能がつけられます。
防カビ機能が備わったお風呂を選べば、日々のお手入れがラクになるでしょう。
価格も抑えられ、工事も短期間で終わるので、手軽にリフォームできます。
オリジナルのお風呂をつくりたい方:在来工法
木の良い香りがするヒノキ風呂や猫足バスタブなど、お金をかけてこだわりのお風呂にしたい方、オリジナルのお風呂にしたい方には、在来工法がおすすめです。
全面ガラス張りのお風呂や木材壁などを取り入れたお風呂など、お風呂を好みのデザインにリフォームできます。
こだわりを詰め込んだお風呂は、ただ身体をきれいにする場所ではなく、癒しの場にもなります。
また、最大限までお風呂を広くしたい方にも、在来工法はおすすめです。
ユニットバスで規格サイズがない場合も、在来工法であれば、今あるスペースを最大限使うことができます。
デザインや素材にこだわりたい方:ハーフユニットバス
お風呂のリフォームに以下のような理想がある方は、ハーフユニットバスがおすすめです。
- ・お風呂のデザインや素材にこだわりたい
- ・ユニットバスの良いところを取り入れたい
- ・ユニットバスにしたいけど、人と同じではつまらない
ハーフユニットバスはユニットバスほど種類はありませんが、浴槽や洗い場よりも壁や天井の素材にこだわりたいという方にぴったりです。
浴槽と床材はユニットバスのものでも、壁に木材を使用したり大理石を使用したりすることで、オリジナルのお風呂ができます。
天井などに制限がありユニットバスは入らないときも、ハーフユニットバスであれば入る場合もあるので、選択肢の一つに考えてみてください。
マンションのお風呂をリフォームするときの注意点
これまで、リフォームの工法をメインに解説しました。
ここでは、マンションのお風呂をリフォームするときの注意点をお伝えします。
マンション規約を確認しておく
リフォーム会社に行く前に、マンションの規約を必ず確認しておきましょう。
マンションの規約によっては、管理組合にリフォームの届け出をしなければならない場合もあります。特に注意しなければならないのが「騒音」です。
例えば、在来工法のお風呂を壊すときには必ず騒音が出ます。
届け出をせずにリフォームをすると、クレームが来てしまったり、近隣トラブルに発展したりすることも。長く住み続ける家でのトラブルは、できれば避けたいものです。
他にも、お風呂のサイズ変更や天井高さの変更など、制限が設けられているケースもあります。トラブルを避けるためにも、リフォームの前に必ずマンション規約を確認しましょう。
柱や梁などは撤去できない
マンションの構造は、柱や梁を使用した「ラーメン構造」であることがほとんどです。
柱や梁はマンションの構造を支えている重要な部分であるため、大きなお風呂にしたいからといって、柱や梁を撤去して空間を広げることはできません。
しかし、メーカーによっては、柱や梁があってもオーダーメイドで設置できるユニットバスもあります。柱や梁を活かしたリフォームもできるので、まずはリフォーム会社に相談してみましょう。
まとめ
マンションのお風呂のリフォーム種類と、注意点を解説しました。
リフォームする際は、ユニットバス・在来工法・ハーフユニットバスのそれぞれの特徴や費用、メリット、デメリットを考慮したうえで、どの工法にするか検討してください。
その際にはマンションの規約も、忘れずに確認しましょう。
制約によっては希望の工法ができないケースもあります。
お風呂は、毎日の心と身体を癒やす大切な空間。
工法の特徴を知って、理想を詰め込んだ満足度の高いお風呂にリフォームしましょう。
ファミリフォームでも、マンションのお風呂のリフォーム対応が可能です。
リフォームを検討している方や、話だけでも聞いてみたいという方でも、お気軽にご相談ください。