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浴室リフォーム前に必ず確認したいユニットバスのサイズの選び方

「足を伸ばしてお風呂に入りたい」

「冬場は浴室が寒すぎる」

「家族が高齢になってきたので安全なお風呂にしたい」

など、浴室のリフォームを検討するにはさまざまな理由があるでしょう。
機能やデザインに目が行きがちですが、浴室のリフォームで重要なのは適切なユニットバスのサイズを選ぶことです。

今回は浴室のリフォームを検討する際に重要になる、サイズ選びについて詳しくご紹介していきます。

ユニットバス(システムバス)の種類とサイズ

ユニットバス(システムバス)は、工場であらかじめ壁や天井、床、浴槽などのパーツを作り、設置する場所に搬入して組み立てるお風呂です。

各ご家庭の浴室スペースごとにサイズを合わせるのではなく、決まったサイズのユニットバスをはめ込むような設置方法になっています。統一されたパーツを使用することで、品質や施工のレベルを保ちながらお求めになりやすい価格を実現しています。

リフォームを検討する際には、自宅の浴室に適したサイズや機能を含むユニットバスを選ぶことが重要です。

ユニットバスには「戸建て用」と「マンション用」がある

戸建てとマンションでは、浴室の床下や天井の高さに違いがあるため、ユニットバスにも「戸建て用」と「マンション用」があります。一部のマンション用ユニットバスを戸建てに設置することは可能ですが、戸建て用をマンションに設置できません。

戸建て用のユニットバスのサイズは坪表記されているものが多く、その坪数は通常「尺モジュール」を基準としています。カタログやチラシでサイズを把握できるように、はじめに「尺モジュール」と「メーターモジュール」について説明しましょう。

尺モジュール
尺モジュールは、3尺(910mm)を基本とする設計基準です。寸、尺といった尺貫法をベースにしており、この場合1グリッドをメートル単位に直すと、「910mm×910mm」となります。

メーターモジュール
メーターモジュールは、1000mm(1m)を基本単位とする設計基準で、1グリッドを「1000mm×1000mm」で考えます。

「モジュール」とは設計のときの基本的な寸法のことです。

日本では、尺モジュールが一般的でしたが、最近ではメーターモジュールが採用されることも増えてきました。

尺モジュールはメーターモジュールと比べると1辺が90mm(9cm)短くなるため、どちらの単位で表示されているかに注意しましょう。

ユニットバスのサイズの測り方と見方

ユニットバスのサイズはカタログやショールームなどでは「0.75坪」、「1坪」など0.25坪刻みの坪数で表記されています。

坪数は、浴室の床面積を表示したものです。

一方で、4ケタの数字で表記されるサイズは浴室の内寸です。

1616サイズであれば「奥行き1600mm×幅1600mm」

1624サイズであれば「奥行き1600mm×幅2400mm」

という具合で、規格サイズは10㎜単位で設定されています。

浴室の内寸は、自分で測ることができますのでユニットバスを選ぶ場合は、まず設置可能なサイズを確認しましょう。

なぜ坪数表記と4桁の数値サイズがあるの?

2つのモジュールに、坪表記、そして㎜単位の表示があるわけですが、表記を統一できないのには理由があります。それは、ユニットバスのパーツである「壁」の厚みを考慮しなければならないからです。設置するには「壁」の厚みを差し引いた広さを考える必要があります。

4桁の㎜単位の表記では

「1坪のペースに配置できるサイズのユニットバスです」

「内部の広さは1600㎜×1600㎜です」

と設置できるスペースと、内部の広さを表しているのです。

たとえば、1坪=183cm×183cmのスペースにユニットバスを設置する場合、設置可能な最大サイズは1717(奥行き1700mm×幅1700mm)となります。

壁の厚みが13cmあるということです。浴室の強度を考えると、13㎝の厚みは必要になってくるということですね。

ユニットバスの一般的な規格サイズは?

ユニットバスのサイズ規格は、メーカーや商品によって異なります。以下のサイズが、各メーカーで豊富に作られているサイズになります。もちろん、他のサイズもありますので、詳しくはメーカーカタログやリフォームの施工会社に問い合わせてみましょう。

0.75坪サイズ1116サイズ(マンション)/1216・1317サイズ(共通)
1坪サイズ1416・1418サイズ(マンション)/1616サイズ(共通)
1.25坪サイズ1620サイズ(共通)
1.5坪サイズ1624・1717サイズ(戸建て)

また、リフォームの際には浴槽のサイズも重要です。

標準的なユニットバスは浴槽の奥行(短辺)は、約70㎝で作られています。

そのため、浴槽の広さの違いは幅(長辺)の方で注目します。

一般的に長辺が100㎝以下だと、やや窮屈に。

130㎝程度になると身長160㎝前後の方でも足を伸ばして入れる広さになります。

さらに180㎝になると長身の方でもゆったり足を伸ばせるサイズになります。

実物を見てサイズを選ぶのがおすすめ

ユニットバスの規格は10㎝刻みで設定されています。たった10㎝であっても、浴室という限られた空間では体感がかなり違います。動かせる家具ですらサイズ選びの失敗は使い勝手に響くものです。それが、簡単に動かせない浴室ならなおのことです。

サイズを体感するためには、実物の展示しているショールームへ足を運んでみましょう。

さまざまなタイプの浴室や、サイズの異なる浴槽が並んでいるので実際に足を伸ばして確認するのもいいでしょう。

サイズ以外にも、壁や床、浴槽の材質を手で触れて確認できます。カタログの写真で見るのとはまた違った感想があるかもしれません。浴室のリフォームをお考えなら、ぜひご家族でショールームにおでかけしてみてはいかがでしょうか。

浴室リフォームをする際の注意点

ここまで、ユニットバスのサイズについて説明してきましたが、リフォームする際に気をつけていただきたい点がいくつかあります。もともとの浴室の状態によっては、希望どおりのリフォームができない場合もあることを理解しておきましょう。

代案を提案してくれるリフォーム会社に相談することで、理想に近いリフォームができることもあります。リフォーム会社と相談しながら、何を優先したいのかを決めていきましょう。

注意点1 補強工事(追加工事)を想定しておく
築年数の古い在来浴室は湿気がたまりやすく、劣化や腐食、シロアリの被害が発生している可能性あります。あらたにユニットバスを設置するために、壁や床下の補強工事が必要になる場合があります。この場合、追加費用として5~10万円程度が必要になり、工事期間の延長なども発生することがあります。古い住宅の浴室の場合は、追加費用を含めた予算と、余裕をもった工事スケジュールを立てることが重要です。

注意点2 ユニットバスが設置できない場合がある
もともとの浴室が特殊な形状をしている場合、柱や梁の影響があり規格品のユニットバスを設置することができないケースもあります。

特注品のユニットバスをオーダーメイドで販売しているところもありますが、通常の規格品よりも高額になるほか、製作期間が1カ月以上かかる場合があります。

注意点3 窓の位置が変更になる場合がある
リフォームの内容によっては、窓の位置が変更される場合があります。また、窓自体が不要になる場合もあります。どのようなリフォームをするかによって費用や対応が異なるため、リフォーム業者との打ち合わせの際によく確認しておきましょう。

まとめ

今回は、ユニットバスのサイズについて、詳しくご紹介してきました。

カタログ上では、サイズ表記がややこしいですが一つひとつの意味を理解できれば、ご自身で浴室と浴槽のサイズを測ることができるでしょう。

ユニットバスは、規格ごとに作られたパーツを組み立てていくため、ある程度サイズが決まっているのが特徴です。浴室のリフォームを検討する場合は、まず戸建て用かマンション用かから始め、様々な要素でサイズの選択が可能です。

ユニットバスのリフォームは安い工事ではありません。実際に検討される場合は、業者に相談して、現地の下見でサイズを確認し、見積りを取るようにしましょう。

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