システムキッチンの選び方!失敗しないポイント・特徴・種類を徹底解説
今回は 「今のシステムキッチンを新しくしたい」「新築のキッチン選びで迷っている」という方のために、キッチンの選び方について詳しく解説していきます。
システムキッチンと一言でいってもさまざまな種類がありますし、素材や高さによっても使い勝手に差が出てきます。キッチンは基本的に毎日使用する場所ですので、使いやすいスペースにするためにも選び方のポイントをしっかり覚えておきましょう!
システムキッチンって何?
「システムキッチン」とは、ワークトップやシンク、コンロなどの加熱機器、キャビネットが一体となったキッチンのことを指します。
一方、コンロやシンクなどが独立している場合は、セパレートキッチンと呼ばれています。
以下に、システムキッチンの機能を分かりやすくまとめてみました。
- ワークトップ(天板)
- シンク(流し台)
- 水栓
- 加熱機器(コンロやグリル)
- レンジフード
- ウォールキャビネット・フロアキャビネット(収納スペース)
- レンジフード
システムキッチンは表面がフラットなので調理がしやすく、すき間や溝に野菜のくずなどが入り込むこともありません。また、メーカーによってはオーブンや食器洗い乾燥機を組み込めますし、コンロではガスとIHの両方を使用できるものもあります。
自分好みの使いやすいシステムキッチンに仕上げるためには、欲しい機能や日々の使い方などを事前にイメージしておくとよいでしょう!
システムキッチンの種類とメリット・デメリット
システムキッチンにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なるため詳しく見ていきましょう。
Ⅰ型キッチン
I型キッチンは、コンロ、天板、シンクまでが横1列になっているキッチンのことです。
スペースに余裕がなくても設置できますし、定番的なシステムキッチンということもあって、多くの家庭で導入されています。
メリット
・キッチンにスペースがない場合でも設置しやすい
・導線が横に移動するだけなので効率良く作業できる
・各メーカーごとに豊富な種類が取り揃えられている
デメリット
・後ろに食器棚や冷蔵庫を置いている場合、振り向く動作が多くなる
・リビングやダイニングからキッチンが見える
Ⅰ型キッチンはシンプルなものですと価格も安めですし、横に移動するだけなので調理もしやすいのが特徴です。一方、レイアウトによってはキッチンの様子がリビングから全て見えてしまうため、腰壁を設置して手元を隠すようにするとよいでしょう。
L型キッチン
L型キッチンはコンロとシンクが90度で向かい合っており、ちょうどL字のような形になっています。
I型キッチンと比較するとシンクが広く設定されており、収納スペースの数も多いためキッチン器具を多く所有している方でも安心です。
メリット
・作業スペースが広いため2人以上でも調理ができる
・流し台に余裕があるので洗い物をワークトップに置かずに済む
・収納できるスペースを多めに取れる
デメリット
・コーナー部分がデッドスペースになりすやすい
・設置するためにはスペースが必要になる
L字になっているため作業スペースが広く、複数人でも調理しても手狭に感じないのが、L型キッチンの一番の特徴です。一方で角になっている部分が利用しにくく、収納として利用する場合は工夫が必要になるでしょう。
セパレート型(Ⅱ型)キッチン
セパレート型(Ⅱ型)は主にシンクとワークトップ、コンロが分かれているキッチンのことです。
並列に設置されているため使いやすく、オープンキッチンまたは対面キッチンとして設置ができます。
メリット
・調理スペースが広く取れる
・導線が短いので効率良く作業できる
・キッチンにスペースがない場合でも設置しやすい
デメリット
・シンクとコンロが分かれているため通路側が汚れやすい
・調理する際に振り向く動作が多くなる
Ⅱ型は基本的にコンロと作業スペースが別々になっているため、作業スペースや収納スペースをしっかり確保できます。一方、洗い物や食材を持って前後に移動することになるため通路が汚れやすく、場合によっては床を小まめに掃除する必要があるでしょう。
アイランド型キッチン
アイランド型は左右に壁がないため、まるで海に浮かんでいる島のような形となっています。壁がないため開放感があるだけでなく、左右のどちらからでも出入りできるため導線が詰まることもありません。
メリット
・複数人でも調理がしやすい
・家族や友人と会話がしやすい
・周囲に壁がないので圧迫感がない
デメリット
・煙や匂いがリビングやダイニングに広がってしまう
・リビングやダイニングからキッチンが見えてしまう
アイランド型キッチンはとにかく開放感があり、デザイン性が高い商品が多いため憧れている方も多いのではないでしょうか。周囲に壁がないためコミュニケーションが取りやすいことはメリットですが、料理の匂いや油はねがリビングに広がってしまうことがあるため、調理する際は工夫が必要になりそうです。
ペニンシュラ型キッチン
ペニンシュラ型は左右のどちらかに壁があるキッチンのことで、狭めのスペースでも開放感があるレイアウトとなっています。
左右に片方に壁があるため導線が限られてしまいますが、アイランド型キッチンのように調理しながら話しやすいのが特徴です。
メリット
・家族や友人と会話がしやすい
・壁があるのでリビングやダイニングから見えにくい
・キッチンにスペースがない場合でも設置しやすい
デメリット
・煙や匂いがリビングやダイニングに広がってしまう
・片方に壁があるため導線が限られてまう
ペニンシュラ型は左右のどちらか片方だけ壁と隣接しているため、開放感ありながら手元をある程度隠すことができるキッチンです。やはり対面キッチンのため匂いや油はねには注意が必要となりますが、吊戸棚を設置しないと収納スペースが少なくなってしまうため、収納に関しても確認しておきましょう。
システムキッチンの選び方のポイント
システムキッチンを選ぶ際はデザインや機能を重視したくなりますが、長く使用することを考えると以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- キッチンの素材(お手入れのしやすさ)
- キッチンのレイアウト
- キッチンの高さ(サイズ)
- キッチンの機能
- キッチンの色
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
キッチンの素材
キッチンは素材によって特徴があり、例えばステンレスであれば耐久性は高いですが、傷がつきやすくカラーバリエーションがほぼありません。
またシステムキッチンを選ぶ際、重要になるのが汚れの落ちやすさ(耐汚性)です。
以下は、キッチンのワークトップに使用されている素材の一覧になります。
- 人工大理石
- 人工水晶石
- 天然石
- ステンレス
- セラミック
- ホーロー
- タイル
- 木材(ウッド)
キッチンは調理するだけでなく洗い物を置くため、汚さずに使用するのは難しいでしょう。
システムキッチンのワークトップには人工大理石が使用されていることが多いですが、メーカーによってはステンレスやステンレス、木材などが選択できます。この中で汚れに強いとされているのは、人工大理石、ステンレス、セラミック、タイルといわれています。
ただし、タイルは汚れが目地の隙間に入ってしまうと落とすのが大変になってしまうため、小まめに掃除するようにしましょう。
キッチンのレイアウト
システムキッチンのレイアウトは大きく2種類に分けられます。
- リビングやダイニングに面しているキッチン
- 壁に面にしているキッチン
家族や友人とコミュニケーションが取りやすいため、対面キッチンを選ばれるご家庭が多いかもしれませんが、壁付けキッチンは調理に集中できるというメリットがあります。また収納スペースが作りやすいともいわれているため、キッチンに関する用品が多いという方は検討してみるといいかもしれません。
小さいお子様がいるご家庭や料理を作るのが好きなど、それぞれの環境に合わせて上記のレイアウトとキッチンの種類と組み合わせて考えてみましょう。
キッチンの高さ
システムキッチンの高さは「身長÷2+5cm」とされているため、ご自身の身長で一度計算してみましょう。
そのため、仮に身長160cmの方であれば160cm÷2+5cm=85cm、155cmの方であれば82cm~83cmのものを選ぶとよいでしょう。身長と合っていないキッチンで調理をすると、低い場合は前かがみになる必要があり、逆に高い場合は肘を上げないといけなくなります。
不自然な姿勢で調理を続けていると、疲労や肩こりなどの原因となるため必ず自分に合ったものを選びましょう。メーカーによってはサイズが決まっている場合もあるため、事前に確認しておくことも大切です。
一方でオーダーメイドで高さを細かく決められる場合もありますので、メーカーを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
キッチンの機能
システムキッチンは日々進化しているため、利用しやすいシステムをピックアップしてご紹介します!
まずPanasonicでは、「ほっとくリーンフード」としてレンジフードの内部にある汚れを自動で洗浄する機能があり、10年間使用しても従来の商品の1年分しか汚れが溜まらない設計となっています。
また、LIXIL(リクシル)では水栓に触れなくても水が出る、タッチレス水栓「ナビッシュ」を導入しています。高性能のシステムにより手をかざすだけで水が出る、または水を止めることができるため汚れた手で触れる必要がありません。
TOTOは、シンクの底に3℃の緩やかな傾斜を3つつけた「すべり台シンク」により、水が一定方向に流れるよう工夫しています。シンクの底に張りついて流れにくい野菜くずなどのごみも、一気に排水口へいくように設計されているので、食器洗いもスムーズにできそうです。
キッチンを販売しているメーカー
システムキッチンを販売しているメーカーは多々あるため、大手のメーカーをまとめてみました。
- LIXIL
- クリナップ
- タカラスタンダード
- TOTO
- Panasonic
メーカーによって異なるのはデザイン性だけでなく、収納スペースや機能もそれぞれ特徴があります。例えば、タカラスタンダードであればホーロー素材のキッチンを取り扱っていますし、Panasonicでは汚れが落としやすい素材や機能性に優れたキッチンが選べます。
そのほかにも、IKEA(イケア)やニトリでもシステムキッチンを取り揃えていますので、選択肢の候補に入れてみてもいいかもしれませんね。
システムキッチンで失敗しないためにすべきこと
システムキッチンは100万円以上するものもあるため、購入する際に後悔してもすぐに交換することはできません。
そのため、失敗しないように事前に確認しておくことが大切です。
最後に、システムキッチンを選ぶときのポイントを見ていきましょう。
ショールームを訪れてみる
まず、購入したいと考えているキッチンメーカーにショールームがある場合は、一度訪れて実際に触れたり高さを見たりするとよいでしょう。
キッチンの高さについては前述したとおり、「身長÷2+5cm」で求めることができますが実際に目の前に立ってみると、もう少し高いもしくは低いのが良いと思うことも考えられます。ショールームであれば多種多様なキッチンを取り揃えていますし、メーカーのスタッフに相談することも可能です。
ある程度購入したいシステムキッチンが定まっている方などは、ショールームを訪れてみるといいかもしれません。
キッチンの色と周囲の色合いを考える
システムキッチンの色はメーカーによって数十種類あるため、迷われる方は多いかもしれません。
キッチン周りの壁や床と同系色にするのが定番のため、クリーム色やこげ茶色にしているご家族が多いかもしれません。しかし、赤や青など強めの色を選択することで、良いアクセントになることもあるでしょう。
メーカーによっては、模様があるものやツヤ消しで落ち着いた雰囲気に仕上げられます。色合いはショールームで確認できますが、時間がない場合などメーカーによっては色合いのシュミレーションも可能です。
シュミレーションができるメーカーは、LIXIL・タカラスタンダード・TOTO・Panasonicになります。気になった方は、ぜひそれぞれの公式サイトで試してみてくださいね。
システムキッチンのリフォーム業者の選び方
購入したいシステムキッチンが決まった後は、実際に施工してもらうリフォーム業者を選ぶことになります。
リフォームができる業者としては以下の6種類が挙げられます。
- リフォーム専門会社
- ハウスメーカーと提携しているリフォーム会社
- 地域の工務店
- 設計事務所・建築事務所
- ホームセンター・家電量販店
- キッチンメーカー
会社によって得意としている工事があるため、依頼する前に対応できるか確認したり見積もりをお願いしたりするとよいでしょう。キッチンリフォームをお願いする業者は、キッチンリフォームの経験があり適正な価格で施工してくれるところが理想です。
また担当者が親切・丁寧に説明してくれるところですと安心できますし、アフターサービスや保証があるかの確認も大切になります。
まとめ
システムキッチンはシンクやコンロ、ワークトップが一体となっているため、現在多くの家庭で使用されています。キッチンの種類や機能はメーカーによってさまざまなので、ショールームなどを訪れて自分に合うものを探すことが大切です。
今回ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひ使いやすいシステムキッチンを選んでみてくださいね。
もし不明点や疑問点などありましたら、ファミリー工房へお気軽にお問い合わせください!