水廻りのリフォーム相場はいくら?費用の目安や安く抑えるためのポイントを徹底解説
水廻りは主にキッチン、お風呂、洗面台、トイレの4箇所を指しますが、4つとも一度にリフォームすることもあれば、1つずつリフォームする場合も考えられます。ただし、水廻りの設備は大体10年〜15年ほどで徐々に劣化してきますし、突然使えなくなると困る場所ばかりですので、状況次第ではありますができるだけ一緒にリフォームしたほうがよいでしょう。
この記事では、水廻りのリフォームにかかる費用相場を分かりやすく解説していきます!
水廻りにかかるリフォームの費用相場
シンプル | スタンダード | ハイグレード | |
キッチン | 50万円~80万円 | 70万円~130万円 | 100万円~400万円 |
お風呂 | 30万円~50万円 | 60万円~100万円 | 100万円~250万円 |
洗面台 | 7万円~12万円 | 12万円~18万円 | 20万円~40万円 |
トイレ | 10万円~20万円 | 20万円~30万円 | 25万円~70万円 |
上記の表を見ていただければ分かりますが、リフォーム費用は商品のグレードによって価格が大きく異なります。
「そもそも商品のグレードって何が違うの?」と、疑問に思った方もいるかもしれません。キッチンやお風呂など場所によって異なるので、グレードを一言で説明するのは難しいのですが、デザイン性や機能性が良い商品が多いので日々の使い勝手に差が出てくるでしょう。
例えばお風呂であれば、ハイグレードの商品は高級感溢れるデザインとなっており、浴槽にはお湯で肩や腰を揉みほぐす機能や保温性にも優れた素材を使用しています。一方、シンプルな商品は最低限の機能しか備わっていないため、安価な価格設定となっているのが特徴です。
水廻りリフォームは床や壁の張り替えから、新しい商品に買い替えたり場所を移動したりと、リフォームの内容はご家庭ごとにさまざまです。交換や設置場所を移動するとなると費用が高くなるため、事前に見積もりをきちんと行ったほうがよいでしょう。
キッチンリフォームの費用相場
工事内容 | 費用 |
システムキッチンの交換 | 50万円~150万円 |
キッチンの移動 | 100万円~250万円 |
壁付けキッチンから対面式キッチンに変更 | 100万円~400万円 |
ガスコンロからIHコンロに交換 | 20万円~30万円 |
自動食器洗い機の取付・交換 | 5万円~20万円 |
レンジフードの取付・交換 | 10万円~30万円 |
システムキッチンに多くの種類がありますが、一般的には横1例のI型やコンロと作業スペースがL字になっているL型、キッチンが島のように独立しているアイランド型などが有名でしょう。
場所を変えずキッチンだけ交換するのではあれば、リフォーム費用を比較的抑えることができますが、壁付のキッチンを対面式のキッチンにする場合は壁や床の補修のほか、水道管や配管の工事も必要となるため高額になりがちです。
また、周囲に壁があるI型のキッチンからアイランド型に変更する場合は、壁の撤去だけでなく耐震工事が別途必要になる恐れもあるため、予想していたよりも工事費が高くなることもあるようです。一方、自動食器洗い機(食洗器)やレンジフードの交換は、商品にもよりますが比較的安価な価格で工事できますので、耐用年数を過ぎている場合など早めに交換しておくのもよいでしょう。
浴室・浴槽のリフォームの費用相場
工事内容 | 費用 |
ユニットバスの交換 | 40万円~100万円 |
在来工法のお風呂をユニットバスに変更 | 80万円~150万円 |
給湯器の取付・交換 | 10万円~30万円 |
シャワーヘッド・シャワー水栓の交換 | 3万円~10万円 |
浴室乾燥機の取付・交換 | 8万円~40万円 |
手すりの取付・交換 | 5,000円~3万円(1本あたり) |
浴室・浴槽のリフォームでは、浴槽のグレードやリフォーム方法によって費用が大きく異なります。まず浴槽に使用される素材では、 FRP(繊維強化プラスチック)や人工大理石が一般的ですが、ホーローやステンレス、ヒノキなど木製が挙げられます。
価格としてはFRPは20万円〜30万円程度ですが、木製やホーローは100万円以上の商品があるため、リフォームする際は素材から考えてみるのもよいでしょう。
さらに、お風呂の施工方法には壁や床、浴槽、シャワーといったパーツがある程度決まっている「ユニットバス」と、すべてオーダーメイドで決められる「在来工法」の2種類があります。当然「在来工法」のほうがリフォーム費用が高くなりがちですが、自分だけの浴室が作れるためこだわりがある方にはおすすめです。
洗面台のリフォームの費用相場
工事内容 | 費用 |
洗面台の交換 | 10万円~30万円 |
洗面ボウル交換 | 3万円~5万円 |
キャビネット類の設置 | 2万円~8万円 |
洗面所の床・壁紙の張り替え | 3万円~5万円 |
鏡の曇り止め | 2,000円~3,000円程度 |
蛍光灯からLED照明に変更 | 1万円~2万円 |
洗面台のリフォームは、水廻りリフォームの中でも比較的安価で行えますので、浴室と隣接している場合は一緒にリフォームするのもよいでしょう。洗面台は横幅が広いほど価格が高くなっていくため、600mm以下の商品であれば20万円以下で販売されていますが、750mmの商品は30万円〜50万円前後するものもあります。
洗面台の大きさについては、利用する家族の人数で考えるといいかもしれません。例えば、家を出る時間が重なった際に洗面台が広ければ、家族が2人並んで朝の支度ができます。逆に1人で使用することが多いのであれば、小さめの洗面台でも問題ないでしょう。
キャビネットは縦に細長いトールキャビネット、洗面台の上に設置できるウォールキャビネットなどがあり、収納スペースが足りないと感じている方は設置を検討してみてください。
トイレのリフォームの費用相場
工事内容 | 費用 |
トイレ本体の交換 | 10万円~25万円 |
トイレの交換+床の張り替え | 15万円~30万円 |
トイレの交換+床・壁紙の張り替え | 20万円~40万円 |
和式トイレを洋式トイレに交換 | 20万円~60万円 |
トイレの移動 | 30万円~100万円 |
トイレのリフォームでは、トイレの本体のみ交換することも可能ですが床や壁紙も劣化している可能性があるため、できれば一緒に張り替えることをおすすめします!
床の張り替えは5万円、壁紙の張り替えは3万円程度が相場ですので、一緒に工事を行ったからといって極端に工事費が高くなるということはありません。また、トイレの交換と床・壁紙の張り替えを行った場合でも、工事にかかる時間は半日〜1日で完了するでしょう。
和式トイレから洋式トイレに交換する場合は床全体を新しくする必要があり、給排水管の工事も行うためリフォーム相場も高くなりがちです。しかし、LIXILでは壁や床の工事をせずに和式トイレから洋式トイレに変更できる、「和風アタッチメント」という商品が発売されています。
大規模な工事をすることなくリフォームが可能ですので、費用を抑えたい場合は検討してみるといいかもしれませんね。
水廻りリフォームの費用を安く抑えるためのポイント
水廻りリフォームでは100万円以上など高額な費用がかかることがあるため、「少しでも費用を抑えたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
ここでは、少しでも水廻りリフォームの費用を安くするためのポイントをご紹介します!
リフォームは一度に行ったほうがお得になる
会社によっては、「水廻り4点セット」「水廻り3点セット」などセットプランなどを用意しているところがあり、1箇所ずつリフォームした場合よりも費用が安く済みます。
なぜセットにすることで安くなるかというと、工事を一度に行うことで人件費や運搬費用などを抑えられるからです。また、同じメーカーの商品であればまとめて購入することで割引されるため、費用が安くなるともいわれています。
4点セットはキッチン・お風呂・トイレ・洗面台のリフォームとなりますが、3点セットの場合は業者によって内容が異なるため、ご自身がリフォームしたい場所の組み合わせを選びましょう。
4点セットのリフォーム費用相場 | 100万円~200万円 |
3点セットのリフォーム費用相場 | 80万円~180万円 |
3点セットの場合は組み合わせによって金額に差が出てきます。
やはり、キッチンとお風呂を両方リフォームする場合は費用が高くなりがちですが、「お風呂・トイレ・洗面台」であれば、80万円〜130万円程度といわれています。
予算に合わせてグレードを選択する
ハイグレードの商品は魅力的ではありますが、その分リフォーム費用が高くなってしまう傾向にあります。
リフォーム費用に予算を多く割けないという方や多くの機能を求めていないという方は、できるだけシンプルな商品を選ぶとよいでしょう。「リフォーム費用をとにかく安くしたい」「〇〇の機能だけは絶対にほしい」など、リフォームへの要望はそれぞれです。
まずはご家庭内で優先順位をしっかり決めて、その上でリフォーム業者に相談することにより、要望に合った提案をしてもらえますよ。
国や市の補助金・助成金制度を利用する
リフォームで利用できる主な補助金・助成金は以下の通りです。
- 国が実施している補助金・助成金制度
- 市や区が実施している補助金・助成金制度
- 介護保険制度
- 住宅ローン減税
住宅ローン減税は耐震改修・バリアフリー化・省エネ改修・増改築を行うことにより、減税の対象となります。申請する際は要件が定められているため、詳細は管轄している国土交通省の担当部署に確認してみましょう。
また、国だけでなく市や区によっては、独自の補助金・助成金制度を行っています。例えば、東京都の「長期優良住宅化推進事業」では、構造劣化対策としてユニットバスへの交換を行うと施工費用の3分の1(100万円〜250万円)まで補助金が支給されるため、リフォーム費用を大きく抑えられます!
国や市の補助金・助成金制度は募集人数に制限をかけている場合が多いため、リフォーム予定のある方は早めに申請しておくとよいでしょう。
水廻りリフォームを行うときの注意点
水廻りリフォームを行う際、注意すべき点がいくつかありますので、それぞれ分かりやすく解説していきます。
価格だけでなく日々の使い勝手も考える
キッチンや洗面台のように毎日使用するものですので、使いやすさを第一に考えたほうがよいでしょう。予算があるので価格の安さも重要ですが、「シンプルな商品を選んだけど使いづらい…」となってしまったら本末転倒です。
例えば、お風呂に入る時間が家族でバラバラというご家庭であれば、保温性の高い浴槽を選ぶことで追い焚きする回数を減らせるため、毎月の光熱費を抑えることにも繋がります。リフォーム費用だけを見ると高いと感じるかもしれませんが、キッチンや浴室、洗面台、トイレの耐用年数は15年前後と長期に渡り使用できます。
使用頻度も高い場所ですので、使いやすい商品にしたり動きやすい導線を考えたりすることで、更に生活しやすくなるでしょう!
マンションでリフォームする場合は管理組合に確認する
例外もありますが、廊下や階段などドアの向こう側は共用部分にあたり、ドアから内側が専有部分となります。専有部分のリフォームは基本的に所有者が行いますが、マンションの規約によっては制限されていることも考えられます。
自分の判断でリフォームを行ってしまうと、引っ越しする際にトラブルになる可能性もありますので、事前に管理組合もしくは管理会社に確認しておくほうが確実です。リフォームの工事が規約に触れていた際は、個人のリフォームで規約を変更することは難しいため、リフォーム業者に相談して施工方法を変更するなど工夫が必要になります。
まとめ
水廻りリフォームの費用相場をご紹介しましたが、状況によっては追加費用がかかる場合もありますので、事前にきちんと見積もりをすることが大切です。
キッチンやお風呂、トイレ、洗面台といった水廻りの設備の耐用年数は、およそ10年〜15年程度といわれています。そのため、同時期に壊れたり不具合が起きたりすることも考えられます。実際に使用できなくなってから業者を選ぶとなると、焦りから比較や検討せずに決めてしまうことになりかねません。できるだけ余裕を持って、早めにリフォームすることを心がけておくとよいでしょう。
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