外壁材のガルバリウム鋼板とは?メリット・デメリット、特徴から費用相場まで
リフォームを検討、または新築時に外壁材を何にするべきか、「ガルバリウム鋼板外壁」を外して考えることはできません。この20年ほどで多くのガルバリウム鋼板外壁材が発売され、多くの建物で採用されているのです。
サビにくく、耐久性も抜群、外観も美しく、リフォームにも適している…ガルバリウム鋼板外壁をおすすめる要素はたくさんあります。
この記事では、ガルバリウム鋼板外壁についての基礎知識と、外壁材としてガルバリウム鋼板のメリット・デメリットを解説していきます。
ガルバリウム鋼板外壁とは?
ガルバリウム鋼板は「鉄合金の板」へ「金属メッキ」を加工した、イメージは「薄い板」です。
このメッキがガルバリウム鋼板の強みで、外壁材として使用する大きな理由のひとつです。
「アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%」がガルバリウム鋼板に施されるメッキの割合です。アルミニウムは耐食性が高く、亜鉛は防食作用があることによりサビない素材の代表格です。
金属板だけれどもサビにくい、薄い板なので軽量である、という大きな特徴により、高い耐久性を誇ります。
日本は海に囲まれた島国です。多くの地域が「沿岸部」であり、当然ながらその場所に建つ建物は潮の影響を受けざるを得ません。また、火山帯が交差する地震大国でもあります。
アメリカで1970年代に開発されたガルバリウム鋼板が、日本の建物の外壁としてシェアを伸ばしているのは、日本独特の自然条件も関係しています。
ガルバリウム鋼板外壁のメリット・デメリット
一般的には「ガルバリウム鋼板」という言葉を知っている人の方が少ないと思います。
外壁材を選択する際に、特に大きな希望がなければ、人気NO.1のガルバリウム鋼板の外壁材は選択肢のひとつとして必ずおすすめにあがるはずです。
ガルバリウム鋼板は良さそうな外壁材のひとつなのかな?という認識を持ちつつ、メリット・デメリットを確認することで、最適な選択ができるようにしましょう。
ガルバリウム鋼板外壁の主なメリット
ガルバリウム鋼板の外壁を選ぶメリットはたくさんあって驚くほどです。
メリット | 内容 |
耐久年数が高い | 同じ金属外壁の倍以上の耐用年数があり、メンテナンスサイクルは他の外壁材は及ばない |
サビにくい | アルミニウムが多く含まれているため、他の金属外壁材よりもはるかにサビに強い |
軽量で耐震性がある | 鋼板は非常に薄いため、揺れに対する負荷がかかりづらい |
外壁のひび割れがない | 素材が金属のため、経年劣化によるひび割れはほぼ起こらない |
防水性が高い | 金属なので吸水性がないため水分が内部に入り込まず、凍害や雨漏りの心配はほぼない |
施工を依頼しやすい | 人気があるため施工実績が豊富な業者がほとんどであり、問題なく施工が可能である |
独自の雰囲気がある | シンプルでおしゃれ、モダンな外観が人気 |
カラーバリエーションが豊富 | 技術の進歩によりさまざまながそろい、選択肢が増えた |
ガルバリウム鋼板外壁の主なデメリット
ガルバリウム鋼板の外壁だからこそ気になる点をデメリットとしてご紹介します。
デメリット | 内容 |
初期費用がかかる | 新築時の費用は他の外壁材よりも費用がかかる |
サビる | 金属ではあるので可能性はある |
施工が難しい | 薄い板の加工と塗料の付着には施工技術が必要 |
通気性が悪い | 断熱性を高めるために湿気が外へ逃げづらい |
傷や凹みがつきやすい | 金属板なので外部からの衝撃に弱い |
デザイン性は少ない | 金属板のスタイリッシュさ以外のデザインにすることは難しい |
ガルバリウム鋼板外壁の耐用年数とメンテナンスのサイン
ガルバリウム鋼板外壁の最大のメリットは「耐久性」であり、その耐用年数は他の外壁材は及ぶことがありません。
その耐久性を生かすために最も必要なものは「メンテナンス」です。メンテナンスの有無は耐用年数に大きな影響を与えます。
耐用年数とその条件、最大限の耐用年数とするために行うメンテナンスは、どのポイントで検討すべきなのかをご紹介します。
ガルバリウム鋼板外壁の耐用年数
ガルバリウム鋼板外壁の一般的な耐用年数は「30-40年」とされています。
沿岸部の建物である、施工時の外壁施工の品質状態、メンテナンスを行ったかどうかで耐用年数は変化します。
時期 | 内容 |
耐用年数 | 30-40年 |
交換検討 | 25年前後 |
メンテナンス | 10-15年 |
メンテナンスをしていく中で耐用年数を全う・超えることが可能になることもありますし、さらに機能性が向上した外壁材が販売されている可能性もあります。比較検討する意味も含めてガルバリウム鋼板外壁の交換検討時期は少し早まる傾向があります。
ガルバリウム鋼板外壁のメンテナンスが必要なサイン
知らなければ見逃してしまう、ガルバリウム鋼板の「メンテナンスサイン」はどのようなものなのでしょうか。意外と身近に見かけるものが多いので、ぜひ知っておいてください。
サイン | 内容 |
赤サビ | 外壁の表面についた傷から発生する金属のサビ 何かがぶつかっただけでも傷を放置すれば発生するので注意 |
白サビ | 高温多湿の場所や沿岸部で潮の影響を受ける建物で発生 表面につく白い斑点が白サビ |
変色 | 色あせが部分的にも起こりえるが全体的な変色も注意 |
チョーキング | 手で外壁を触ると粉状のものが付着する |
接合部の隙間、浮き | シーリングの劣化による隙間から変形や歪みを引き起こす |
ガルバリウム鋼板外壁のメンテナンス方法と費用相場
ガルバリウム鋼板外壁の一番身近なメンテナンスは「定期的な洗浄」です。
雨や台風の通過、強風の後など、水洗いをすることがガルバリウム鋼板外壁をきれいに保つ方法のひとつです。数カ月に一度、最低でも1年に一度行えるといいでしょう。
ただ、ガルバリウム鋼板は凹みやすいので、高圧洗浄機で洗う際には注意しながら放水してください。
その他の自己メンテナンスは、外壁の幅が広く、高さもあり、危険を伴うためおすすめできません。また、耐用年数が高いガルバリウム鋼板は傷がつきやすく、塗装もしっかり行わないとすぐに剥げてしまいます。信頼できるガルバリウム鋼板を施工できる業者へ依頼してください、
メンテナンス | 内容 | 費用 |
塗装 | 劣化サインを見極めながら10-15年をめどに行う | 60-260万円 |
部分補修 | 傷やサビが限定的な箇所にとどまる場合 | 数万円-50万円 |
張り替え | 下地や断熱材が劣化し雨漏りなどがある場合 かなりのサビがあり穴が開いてしまった場合 | 140-270万円 |
重ね張り | 内容的には張り替えと同様 古い外壁材の上にガルバリウム鋼板の外壁材を張る | 120-250万円 |
まとめ
おしゃれでスタイリッシュなガルバリウム鋼板外壁は、外観の良さだけでなく高い耐久性など多くのメリットがあります。
新築においても、リフォームにおいても選ばれるガルバリウム鋼板外壁は、おすすめの外壁材です。しかし、その特性を長く保つには定期的なメンテナンスが欠かせません。
ファミリーグループは、豊富な施工実績をもとにお客様に納得いただける外壁リフォームをご提案しております。地域の特色、ガルバリウム鋼板の特色を生かした外壁施工なら、ファミリーグループへご相談ください。