悪質な雨漏り業者を選ばないためのシーン別「見分けポイント」
雨漏り修理はあまりなじみがないため、どこに頼むのと良いかは分かりにくい工事です。数ある中から避けるべき業者を選ばないために、優良な業者か悪質な業者かを見分けるコツをご紹介します。
大切なお家に雨漏りが起きたら、とても不安になりますね。だからといって雨漏りの修理業者を焦って選ぶのは危険。普段見られない屋根の上だからこそ、再発しないようしっかり修理したいものです。
そのためには、丁寧に工事をしてくれる業者と、お客様側に専門知識がないのを良いことに騙そうとしてくる悪質な業者を見分けることが大切です。
目次- 雨漏り修理で選んではいけない業者がいるって本当?
- シーン別 危ない業者を見分けるポイント
- 事前に評判の悪い業者を確認する方法
- 雨漏りでお困りのお客様へ
雨漏り修理で選んではいけない業者がいるって本当?
おうちに関する工事をする建設業では、建築・雨漏りの修理や外装・内装のリフォームにいたるまで様々な工事をしています。そういった業者の事業所は全国でなんと約50万箇所。お客様がお住まいの地域でも相当な数があるはずです。その中から、ご自身の要望や考え方に合う業者が見つかるまで1社ずつ探していくのは、現実的ではありませんね。
もちろん、この中にはとても親身になってくれる「優良な業者」もいれば、あの手この手を使ってお客様の大事なお家に質の悪い工事をする「悪徳業者」もいます。何も考えずに選んでしまうと、悪質な業者に当たってしまうこともあるでしょう。そのためにも、選んではいけない業者を避けるためのコツを知っておく必要があります。段階ごとに業者を見分けるポイントをご紹介していきます。
シーン別 「危ない業者」を見分けるポイント
近年では多くの年代の方が使い、何でも調べられるインターネット。もちろん雨漏り修理の業者も探すことができます。とても便利なようですが、ネット上の膨大な情報の中からお客様が求める業者を的確に選ぶことは、至難の業。また、ホームページで良い印象を持ったのに実は悪質な工事業者だった…ということも。
数ある中から失敗なく雨漏り修理の業者を選ぶポイントとは何でしょう。
- インターネットで見分ける
業者がホームページを持っていない
ホームページは業者とお客様が繋がるために、なくてはならないものです。一昔前とは違い、お互いの存在を認識できる有効なツールなので、業者が持っているメリットは非常に高いといえます。
インターネットで様々なことを調べられる時代だからこそ、何かしらの理由がなければホームページを作るのは自然な流れ。
だからといってホームページがない雨漏り修理の業者が全て悪質とはいえませんが、少なくとも検索に出ないことで隠しごとがある業者が潜んでいる可能性があります。
実はお客様から雨漏り修理のトラブルでご相談いただく際、ホームページを持っていない業者の傾向がありました。こうした経験からも、ホームページを持った雨漏り修理業者を選ぶことをおすすめします。
派手すぎるホームページ
また、逆にホームページがあった場合はどうでしょう。ここでは最初に見た印象が大切です。
トラブルがあった業者をお客様から教えていただき、ホームページを確認してみると、とてもきらびやかなものでした。
ただ、その見た目に対し内容が伴わず、施工事例やスタッフの写真など、お客様が必要とする情報がなく実態がわかりにくいという特徴も。
一見作り込んであるようでいて、重要な情報がないというホームページも注意が必要です。
根拠のない「〇〇No.1」に注意
悪質な業者がよく使っているうたい文句に、「No.1」表記があります。しかしこの表現はとてもあいまいで証明が難しいため、広告では基本的に避けるもの。ホームページをきちんとした広告と考える業者は使わないか、使ってもその根拠を第三者の調査などによって示しています。
- 顧客満足度
- 事例掲載数
- 再発防止率
- ブログ掲載数
といった情報を調査詳細などの根拠を示さずに掲載している場合は、信用性が低い業者と考えたほうがいいかもしれません。
実はわかりにくく、騙されやすい価格の表記
雨漏り修理の一種である板金修理には足場の費用や板金の撤去費用、板金の新規取り付け費用、廃材処理の費用などがかかります。
一口に雨漏り修理といっても、その費用のかかる先は様々。
費用の例として
- 1㎡あたり500円〜
- 1㎡あたり1,000円〜
という表記を見かけることがありますが、足場だけでもその相場は600円から800円前後。つまり「この条件では十分な修理を行えない」ということになります。
何が含まれた費用なのかを確認しないと、「安く修理ができると思っていたのに、実際は高くついた」ということになりかねません。
こうした表記をしていて、工程や材料の内容がいまひとつ見えにくい場合は信用しない方が良いでしょう。
高額な修理を「無料でできる」とうたっている
悪質な業者はデメリットを隠したままメリットを強調してきます。
こうした手段には、「雨漏りの修理を火災保険で賄えるので、修理費は0円」というようなことをアピールしてくるものがあります。
この火災保険による補填は、雨漏りの原因として台風・暴風・強風などの風災被害が証明できた場合のことです。ただし、申請しても絶対に保険料が受け取れるわけではないですし、あくまで「風災被害が認められた部分」の修理に限られます。残りは自己負担となるため、必ずしも高額な修理費が賄えるわけではありません。
「うまい話には裏がある」ことを念頭に、悪質な業者は「使えるものは使いたい心理」をついてくることを心に留めましょう。
工事後に雨漏りが「再発しない確率」が異様に高い
「雨漏りが再発しない確率97%!」と大々的に宣伝している場合は、次のことが確認できるようになっていますか?
- どの期間までの情報なのか
- どんな修理がされたのか
- 修理を行った何件中の割合なのか
雨漏りの修理は様々な修理の中でも難しいものなので、「修理後の再発がほぼ全てに近い割合」で起こらないといい切れるものではありません。
(ふきかえ)や重ね葺きという工事になることもあります。これらの情報を得られないのであれば、疑ってみましょう。
ホームページにスタッフの写真はありますか?
写真が全くない場合も注意が必要です。ホームページの運用には手間や費用がかかっているのに、お客様が知りたいはずの情報を載せないのには理由があります。例えば、
- 身元がわかると都合が悪い
- お客様に対して隠しごとがある
というものが考えられます。職人さんが「写真は恥ずかしいから」と断ることがあっても、スタッフの写真が1枚もないというのは不自然ですね。お客様に顔を見せることは、「隠しごとがない」と胸を張っていえる人でなければできないことです。
優良な業者さんの多くは地域での関係も良いため、なるべく自社や自身の情報をオープンにしている傾向があります。
出どころがわからない口コミは信用しない
「すごく丁寧な仕上がりに大満足です!」
この口コミを見て、どう思われるでしょうか。とても満足して、良い業者さんなのかな?と思われた方は、要注意です。
探しているものの口コミも調べられるのが、インターネットの便利なところ。一方で、その情報が確かかどうかを確認しないと、良い口コミを嘘でも書けてしまうというデメリットもあります。
先ほど挙げたものは、出どころの不明な口コミの例です。逆に出どころがはっきりした情報は、
「すごく丁寧な仕上がりに大満足です。」(東京都杉並区S様)
などのように、誰が発信したものかという情報があります。検討の参考になる口コミも、情報の信用度を確認するようにしましょう。
- 対面で見分ける
悪質な業者による被害件数が多い「訪問販売」
注意が必要なのが、「訪問販売」をしている修理業者です。中には、屋根の修理業者が少ない方やお家自体が少ないエリアではありがたいこともあります。訪問販売の全てが悪質とはいい切れませんが、国民生活センターによると、2019年度では7,993件もの相談がありました。(屋根修理を含むリフォーム全体の相談件数)
出典:http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html
また、こうした商法に対して多くの自治体で注意喚起がされていても、相談件数は減ることなく推移しているのが現状です。
「この地域で無料点検をして回っています」「ちょっと屋根の状態が気になって」といって突然やってくる業者は訪問販売で営業している業者。頼んでもいないのにやってきて点検や修理の話をされ、その流れで修理を頼んだら悪質な業者だった…とならないためにも、まずは信用しないのが賢明でしょう。
点検による診断の内容や、それに対する提案の内容、契約内容をしっかり確認して問題ないと判断できていれば、契約することもいいかもしれません。ただ、少しでも心配なことがあるならすぐに契約をせずに、他社と比較したり、信頼できる業者に相談したりしても良いでしょう。
不安を煽って心配な気持ちにつけ込んでくる
雨漏りの修理に限らず、優良な業者はお客様の不安に寄り添い、一緒に解決の道を探してくれます。ところが、悪質な業者は平気で不安を煽り、お客様を冷静な判断ができない状態に陥れてきます。
特に雨漏りの原因は分かりにくく、お客様からは見えないもの。「このままでは危険なので、すぐに修理するべき」などと、不安を煽る業者は絶対に選んではいけません。
また、業者の高圧的な態度に不安や違和感があれば、修理を頼む業者の候補から外しておく判断も必要でしょう。
名刺に連絡先がない、名刺を渡さない
ホームページに写真が一切ない業者と同じように、対面では業者の電話番号や住所といった連絡先がない名刺を渡されたら要注意です。
名刺の他にも、パンフレットや資料に詳細な情報がない場合は、身元を明かせない理由があります。
トラブルを避けるためにも、情報をオープンにしていない業者は選んではいけません。
- 見積もりを受け取る際に見分ける
見積書が手書きではありませんか?
見積書は雨漏り業者が行う修理の内容を証明する書類でもあります。そんな見積書を手書きで済まそうとするかどうかも、業者を見分けるポイントです。調査時にまずは手書きを渡し、後日正式な書類として見積書を作ってくれるのであれば別ですが、大切な書類をきれいにお渡しできない業者はトラブルが多い傾向にあります。中でも、何万円もする工事や高額な場合も手書きで渡してくる業者は、お客様への誠実さに疑問があります。
数量や単価が大きすぎる
相手が何も知識のない素人だからと、数量や単価を大幅に大きいものにしてくる悪質な業者もいます。
修理の範囲や、使う材料の数などは「数量」として表され、数量に対して「単価」がかかることで金額が決まっています。提示された金額が適正な範囲であるかどうかは、知識がないと難しいもの。
もらった見積もりで気になるところがあれば、お気軽にご相談ください。
高額な値引きをしてくれるとしても…
修理費用の1割以上の金額を割り引いてくる業者がいます。お客様にとっては魅力的に感じる割引ですが、きちんと適正な価格であればここまでの値引きはできません。消費税分野合計の端数を切り捨てる程度が適正な価格に対してできる値引きです。
高額な値引きをしている業者は、それを補うために手抜きや不正が生じます。高額な値引きを喜んで受け入れるということは、そうした手抜きや不正を了承していることになってしまいます。
高額な提案をしないか
「屋根を全部変えないと直りません」といって、必要以上の高額な修理をしようとする業者がいます。
ですが、雨漏り修理は部分的な修理で済むことも少なくありません。
正しいことかどうかを判断するのは難しいので、1社だけでなくいくつかの雨漏り業者にも現状を見てもらい、部分的な修理で済むのか、全体を直すのか判断をしましょう。その際、見積もりを2〜3プランで用意してもらっても良いでしょう。
安心なのは、写真や映像を使って現場の説明をしてくれる業者
見積もりには必ず根拠があります。それを説明せずに、金額だけを提示されたら気をつけましょう。
きちんとした業者であれば、
- どこに修理が必要か
- どんな修理を行うのか
- 修理に何を使うのか
その結果としていくらかかるのか、という説明があるはずです。原因となっている修理箇所については、調査の際に撮影した写真を見せてくれたり、場合によっては映像を見せてくれたりします。
こうした根拠の説明がない業者の場合は、適切な修理がなされず雨漏りの再発が起きたり、そもそも手抜き工事だったりする場合があるので、説明のタイミングでこういった根拠があるかも確認しておきましょう。
- 契約を交わすときに見分ける
契約書を取り交わさない業者は注意!
契約書は、売買が成立したことを示す重要な証明。もしトラブルになった場合でも、この契約書によって法律に基づいてお客様が守られるものでもあります。
ところが、悪質な業者はこの契約書を取り交わさずに進めようとします。
雨漏りは再発が生じやすいため、修理後に再発した場合や修理後のトラブルについての取り決めをあらかじめ決めておく必要があります。業者とお客様で「言った・言わない」の水掛け論が、数百万円の大きなトラブルに発展することも。
このような事態にならないためにも、契約書を交わさない業者は絶対に避けるべきでしょう。
また、本契約の前に何らかの書類へ署名や押印を求める業者も、危険です。仮契約という名目で詐欺行為をする、悪質な業者がすることです。
事前に評判の悪い業者を確認する方法
多くのお客様や関係業者との関係づくりの中で、おすすめ業者として紹介され、口コミの評価が高くても悪質な業者だったという経験が多くあります。
高評価の口コミだった業者でも、実情をきちんと見極めないと、必ずしも評価通りの優良な業者ではないということです。
もし雨漏り修理をどこにしようかお悩みでしたら、悪い業者かどうか評判をお伝えすることもできます。また、評判が把握できていないケースでも、プロの視点から見極められます。インターネットなどお手元にある情報を元に、お客様の不安を解消するお手伝いをさせていただければと考えております。
雨漏りでお困りのお客様へ
雨漏りは快適な生活のためにも早く修理したいトラブル。そうしたお客様の不安につけ込まれることのないよう、悪質な業者の見分け方をご紹介しました。
少しでも不安なことやお困りのことがあれば、ぜひファミリー工房へお気軽にご相談くださいね。