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外壁塗装を長くキレイにキープ!メンテナンスのポイント

このコラムでは外壁塗装の塗料・建物・外壁材の耐用年数と、外壁塗装を長くきれいに維持するためのメンテナンスのタイミングやポイントについてご紹介します。ぜひマイホームのお手入れの参考にしてください。 外壁塗装の寿命はどのぐらいなのでしょう。一般的な外壁塗装の寿命は10年前後ですが、塗料の種類によっては4年から5年で塗り替えが必要になるケースもあるんです。大切なマイホームの寿命を延ばすには定期的なメンテナンスが欠かせません。塗料の選び方や、上手なメンテナンスの方法を学び、お住まいを長く美しくキープしましょう。

目次


1.外壁塗装の耐用年数とは?

外壁塗装の耐用年数とは、塗装の効果が続く年数のことです。一般的な外壁塗装の耐用年数は10年前後ですが、使用する塗料の種類や、建物の状態によって長くも短くもなります。

2.塗料の耐用年数

ここでは塗料の種類による一般的な耐用年数をご紹介します。

塗料の種類   耐用年数  説明
アクリル系塗料    4~7年・耐久性はあまり良くないものの、コストパフォーマンスに優れている ・他の塗料と比較した場合、やや汚れやすい ・最近は、あまり使用されていない
ウレタン系塗料6~10年・耐久性に優れている ・コストが高い ・汚れや色褪せに強く、施工性にも優れ、全体的にバランスの良い塗料である ・最近では使用頻度が下がっている
シリコン系塗料8~15年・耐久性に優れている ・コストが低い ・住宅の屋根、外壁の塗り替えに多用されている ・汚れや色落ちに強く、防カビ性・防藻性などにも優れている
ラジカル系塗料8~15年・耐久性に優れている ・2012年に発売された新しい塗料である ・シリコンと同様、コストが低い
光触媒塗料10~15年・耐久性に優れている ・雨や太陽の光など、自然の力できれいになる効果がある ・メンテナンス性に優れている ・塗装工事のコストが高い
ピュアアクリル 塗料12~15年・トップクラスの耐久性 ・防水性に優れている ・値段が高いため、塗装面積が広い場合にはコストがかかる ・冬場は乾燥しにくく、工期が長くなる可能性がある
フッ素系塗料15~20年   ・トップクラスの耐久性 ・耐用年数には最も優れているがコストが高い ・主に商業施設や大きなビルに使われているが、近年では住宅の外壁用としても使用されている ・光沢感があり、防汚性が高い
遮熱系塗料15~20年・トップクラスの耐久性 ・熱を反射する効果が、室内を快適に保ってくれる ・省エネやエコなど環境問題に配慮した塗料である ・自治体によっては補助が受けられる場合がある
無機系塗料15~20年・トップクラスの耐久性 ・耐候性に優れ、劣化しにくい ※耐候性とは、気候の変化への耐性のことです。

※表内、適宜、リライトしました。

耐用年数の長さは、フッ素系塗料・遮熱系塗料 > ピュアアクリル塗料 > 光触媒塗料 > シリコン系塗料・ラジカル系塗料 > ウレタン系塗料 > アクリル系塗料の順になります。現在、外壁塗装に使用されている塗料の主流はシリコン系で、耐用年数は8年から15年となっていますが、各メーカーの出している耐用年数は、あくまでも新築時が基準。リフォームの場合とは数値のズレがあります。また各塗料メーカーは、自然環境を再現した中で、※促進耐候性試験を行い、その結果にもとづいて塗料の耐久性・耐用年数をはじき出していますが、実際の耐用年数は、お住まいの環境や、建物の状態によって変わってきます。メーカーが公表している耐用年数は一応の目安と捉えたほうが良いでしょう。

促進耐候性試験とは、塗料の美しさや耐久性について劣化を促し、塗料の寿命がどのぐらいかを予測する試験です。専用の装置の中で光を当てたり、降雨の状態を作ったりして、自然環境を人工的に再現した中で行われます。

2-1. 外壁の維持費用をコストダウン

30坪の一戸建て外壁維持費用

上の図は、10年毎に塗り替えを行った場合と、15年毎に塗り替えを行った場合の費用の比較になります。この図を見ると、耐用年数が15年の塗料を使用すれば、耐用年数10年の塗料を使った場合と比べ、塗り替えの回数が抑えられ、大幅なコストダウンが可能になることが分かります。

2-2. 塗料を決めるポイントとは?

それでは安い塗料を使って塗り替えの回数を増やす高い塗料を使って塗り替えの回数を抑える、どちらが良いのでしょうか。実際、塗装工事にかかる費用のほとんどは塗料ではなく、足場代や人件費などです。そのため、単純に塗料の値段を比較するのではなく、人件費を含めたトータルコストを計算したうえで、リフォームの計画を立てる必要があります。

2-3. 耐用年数が長いのは、どの塗料?

耐用年数が長く、コストが低いのは、シリコン系塗料とラジカル系塗料になります。シリコン系塗料とラジカル系塗料は性能面、コスト面、どちらにおいても優れた塗料なので、定期的なメンテナンスにもぴったりです。

3.建物の耐用年数

外壁塗装のトータルコストを考えた時、重要になってくるのがメンテナンスの周期です。メンテナンスの周期を決めるには、建物自体の耐用年数についても考える必要があります。そこで次に、建物の耐用年数について見てみましょう。下記は国税庁が発表している、建物の耐用年数の一覧表です。

建物名建物の耐用年数
木造(サイディング張)22年
木骨モルタル造20年
れんが造・石造・ブロック造38年
軽量鉄骨造27年
重量鉄骨造34年
鉄骨鉄筋コンクリート造47年

木造(サイディング張)の建物を見てみると、22年となっていますが、この22年という数字は、新築の場合の法定耐用年数です。実際の耐用年数というのは、お住まいの立地や、メンテナンスの仕方によって異なります。それぞれの建物の状態を良く見ながら、適切なタイミングでメンテナンスを行っていくことが、マイホームを長く快適に維持するうえで最も重要なのです。

※法定耐用年数とは、不動産の評価額を決めるための基準となる年数のことで、法定耐用年数が過ぎても、その建物に住めなくなるという意味ではありません。

3-1. 外壁材の耐用年数とメンテナンスのタイミング

次に、外壁材別の耐用年数とメンテナンスの周期についてご紹介します。

外壁材耐用年数目安メンテナンス周期
タイル40年メンテナンス不要
窯業系 サイディングボード40年7~8年
金属系 サイディングボード40年10~15年
木質系 サイディングボード40年8~12年
樹脂系 サイディングボード40年10~20年
モルタル壁30年8~10年
ALCボード60年10~15年
コンクリート壁60~100年15~20年

メンテナンス不要といわれている劣化に強いタイルでさえ、長い時間を経れば浮きや剥がれが生じてきます。外壁材本来の耐用年数を保つには、塗料や、下記のコーキング材などの定期的なメンテナンスが不可欠なのです。

3-2.コーキング(シーリング)の耐用年数

以下は、外壁塗装工事に欠かせないコーキング(シーリング)の耐用年数です。

素材耐用年数打ち替え時期
コーキング(シーリング)5~10年約10年

コーキング(シーリング)の耐用年数は5年から10年と幅があります。外壁材が受ける衝撃を和らげる役割もあるので、劣化が激しく、4~5年でひび割れ剥離(外壁とコーキング材との間に隙間ができる)、破断(コーキング材が裂ける)、欠落などの症状が出る場合もあります。ひびが入っているだけならコーキングの増し打ち(補充)で対応可能ですが、剥離や破断、欠落などが起きた場合には、古いコーキングを剥がし、新しいコーキングを充填する打ち替えを行うことをお勧めします。劣化したコーキングを放置すると、雨漏りや腐食の原因になり、マイホームの寿命が短くなってしまいます。トラブルが大きくなる前に、なるべく早くメンテナンスを行いましょう。

※気密性や防水性の向上を目的として、隙間を目地材などで充填することをコーキング(シーリング)といいます。

3-3.防水工事の耐用年数

以下は、外壁の塗装と同様、大切な住まいを守るために必要不可欠な防水工事の耐用年数になります。防水工事は、屋上、ベランダ、バルコニー、屋根などに必要です。

工法耐用年数
ウレタン防水10~12年
シート防水10~12年
FRP防水7~10年
アスファルト防水15~20年

雨の多い日本で快適に暮らすには、マイホームの防水対策がとても大切です。少しのひびだからと、そのままにしていると、やがて大きな亀裂になり、雨漏りが発生してしまうかもしれません。トラブルが大きくなってから工事を依頼すると、大規模リフォームを余儀なくされる場合があります。メンテナンスを怠り、かえって費用がかさむことのないよう、ひびや亀裂を見つけた場合には、耐用年数にかかわらずプロの点検を受けることをお勧めします。

3-4.屋根材の耐用年数

以下は、屋根の種類による一般的な耐用年数を比較した表になります。

屋根材耐用年数
トタン屋根10~15年
スレート屋根15~20年
瓦屋根40~60年
ガルバリウム鋼板20~30年
アスファルトシングル20~30年

強い紫外線や雨などをダイレクトに受け、常に過酷な状況にさらされている屋根。なかなか目に触れない場所だからか、点検を行った時にはすでに想像以上のダメージを受けていることが多々あります。屋根材の種類に応じたメンテナンスを、早め早めに行いましょう。

4. 塗料と建物の耐用年数の関係は?

塗料の耐用年数は、建物の耐用年数に大きな影響を及ぼします。耐久性の劣る塗料を使用して塗装工事を行えば、住まいが雨や日光などから十分に守られず、お住まいの寿命が早く尽きてしまうからです。

たとえば、木造(サイディング張)22年の耐用年数を式で表した場合

木造(サイディング張)22年の耐用年数=塗料の耐久性+建築材の耐久性

のようになり、塗料の耐久性が低いと、本来なら22年の耐用年数である建物の寿命が短くなってしまうのです。

建物の耐用年数(寿命)が切れてしまうと
戸建てにお住まいの方         ・思い出のある大切なマイホームに長く住めなくなる ・雨漏りなどのトラブルが頻発し、家族の不安が増大する
アパートやマンションのオーナー・入居者が減る ・入居者が減ることで、家賃収入も減る

5. 外壁塗装、塗り替えの目安は?

以下のような状態になったら、塗料が耐用年数を超えている可能性があります。塗り替えを検討しましょう。

・外壁に触れたら、白い粉がついた(チョーキング)

※塗装の表面が劣化し、塗料の成分がチョークのような粉状になって現れる現象で、チョーキングと呼ばれています。

・外壁にカビやコケが生えている

・塗装(塗膜)にひび割れが起きている

・塗装が剥がれている

・外壁が汚れている

・金属部分のサビが目立つようになった

5-1.耐用年数が過ぎた建物、どうする?

耐用年数が過ぎた建物は、老朽化によってかなりのダメージを受けています。住めなくなるとまではいいませんが、安心して暮らすためにはリフォームが必要になってくるかもしれません。老朽化が深刻な場合は、解体となる場合もあります。

工事名費用相場
リフォーム工事100~300万(約30坪)   
※「Panasonicリフォーム」ホームページのリフォーム事例を参考に出したリフォーム費用
解体工事100~130万(約30坪)
※「解体工事の匠」ホームページの解体事例を参考に出した解体工事費用

リフォームや解体工事の費用は、建物の状況や施工範囲によって異なります。塗装を含む、定期的なメンテナンスをしっかり行い、建物の耐用年数を少しでも延ばしましょう。

6.お家の寿命を延ばす外壁塗装工事のポイント

マイホームの寿命を延ばすには、外壁塗装の際にどんなことに気をつければ良いのか。そのポイントをご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

ポイント1:お住まいの環境をよく知る

気温の高低や雨や雪の降り方、交通量、日当たりの良し悪しなど、お住まいの環境により、耐用年数にも差が出てきます。寒い地域では外壁にひび割れができたり、表面が剥がれ落ちたりする凍害といったトラブルが起きることも。地域の特性をよく理解し、経験と実績のある業者を選ぶことがトラブルを防ぐ鍵となります。

ポイント2:塗料にこだわりを

塗装を長持ちさせたい場合には、コストパフォーマンスに優れたシリコン系塗料・ラジカル系塗料や耐久性に優れたフッ素系塗料がお勧めです。外壁塗装は定期的に行う必要があるので、コスト面と耐久性の両方を考えて選ぶ必要があります。大切なマイホームを守るには、どのような塗料で、どんなスパンでメンテナンスを行うべきか、長期的な視点で塗料を選びましょう。

ポイント3:業者選びは慎重に

工事費用の安さにつられて悪質な業者に塗装を依頼すると、塗料を薄めたり、下塗りに手を抜いたりして、塗装が剥がれるなどのトラブルが起きる場合があります。安かろう悪かろうとならないよう、業者選びは慎重に行うことが大切です。

ポイント4:塗装は3回塗り以上に

一般的な外壁塗装の回数は3回塗りといわれていますが、耐用年数を延ばしたい場合は、4~5回塗りがお勧めです。重ね塗りを繰り返すことで丈夫な塗膜が作られ、耐用年数を延ばすことができるからです。しかし、あまり厚く塗り過ぎると剥がれの原因になる場合もあり、塗装の仕上がりが美しいか、耐久性に優れているかどうかは、職人さんの腕に左右される部分が大きいといえます。そのような点からも、外壁塗装を長く維持するには、経験豊富な優良業者への依頼が不可欠です。ただし塗りの回数にともないコストも高くなるので、金銭面を含む長期的なメンテナンス計画が必要になります。

7.悪徳業者には細心の注意を

「わが社が開発した新しい塗料なら、耐用年数が長いのでメンテナンスの必要はありません」などと、悪徳業者が高価な塗料を勧めてくる場合があります。いきなり訪ねてきて、根拠のないセールストークで契約を迫る業者には十分気をつける必要があります。悪徳業者に騙されないよう、あらかじめ塗料の種類や、およその単価工事費用などを頭に入れておくと良いかもしれません。

まとめ

塗料の耐用年数

使用する塗料の種類によって異なり、シリコン系の塗料であれば、およそ8〜15年ほどになります。

塗料の選び方

塗料の選び方しだいでメンテナンスの回数や工事費用が変わります。お住まいの状況とメンテナンスのスパン、予算に応じて塗料を選ぶことが大切です。

外壁塗装の耐用年数が過ぎているかどうかの判断基準

塗装のひび割れやチョーキング、外壁のコケやカビなどの劣化状況があるかで判断します。

外壁塗装の耐用年数

建物の状態塗料の耐久性塗装業者の技術レベルによって大きく左右されます。お住まいの環境メンテナンスのスパンに合った塗料を選び、その性能を十分に発揮できるような塗装工事を行えるかどうかで、耐用年数が決まります。

外壁塗装の耐用年数を長くするには?

塗料にこだわり、建物の環境や現状を見極めたうえで、それぞれのケースに応じた適切な塗装ができる経験豊富な優良業者への工事依頼がポイントです。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます。大切なマイホームの寿命を延ばすには、それぞれのお住まいの立地、環境、建物の状況に応じたメンテナンス計画と、それを実現する技術が不可欠です。経験と実績のある優良業者を賢く選び、満足のいく外壁塗装を行いましょう。ファミリー工房では、マイホームの外壁塗装についてのご相談を無料で受け付けています。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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