屋根の修理にはいくらかかる? 必要性から選び方までをガイド
屋根は私たちの住まいにとって欠かせない部分です。そのため、屋根のメンテナンスは家全体の安全を守る上で非常に重要な役割を果たします。しかし、頻繁に屋根に上がって状態をチェックするのは非現実的ですよね。多くの家庭では、問題が顕在化してから修理の専門家を探すことが一般的で、それが意外と大きな出費につながることもしばしば。ですが、早期に問題の兆候を察知すれば、修理費用を抑えることも可能です。
この記事では、屋根修理の適切なタイミング、費用の相場、そして利用可能な補助金について、わかりやすくご案内します。
屋根の修理が必要なタイミング
屋根の修理が必要になるタイミングというのは、唐突に訪れるものではありません。ほとんどの場合、気にならないほど小さな不具合が発生することから始まります。問題が小さなうちに発見できれば、屋根はもとより住宅にも大きなダメージとならず、修理費用が高額になることもありません。ここでは、修理の目安となるサインについて紹介します。
屋根の経年劣化
屋根材は、半永久的な素材ではありません。時間の経過とともに色褪せや接着剥がれ、ひび割れなどが発生します。屋根材の耐用年数は、素材や気象条件によって異なりますが、一般的に15~30年程度とされています。
雨漏りの発生
屋根材に破損個所があったり、防水シートが劣化したりして隙間から雨水が入り込むと雨漏りが発生します。雨が降っていなくても、壁や天井から水滴が落ちてくることがあります。これは資材内に水が溜まったことが原因で発生するものなので、早いうちに原因箇所を特定して修理を行うことが必要です。
屋根材の破損
台風や強風、大雪などの自然災害が原因で、屋根材が飛ばされたり、破損したりすることがあります。屋根材の破損をそのままにしておくと、下地が傷みやすくなり、雨漏りや資材の腐食の原因となります。
屋根の変形やたわみ
屋根材は、強風や大雪などに加えて、紫外線などに長時間さらされています。そのため、変形や歪みが発生する場合があります。金属屋根の場合、変形や歪みが目視で確認できることがあります。
屋根の汚れや苔・カビの発生
ベランダの増築や傾斜角度によっては、雨水が滞留しやすい場所ができていることがあります。こうした水たまりには、苔やカビが発生しやすくなります。また、自浄効果の薄い屋根材の場合は、全体的に汚れが目立ってくることもあります。
断熱性能の低下
冬に屋根からの冷気を感じる、または夏に屋根からの熱気を感じるというのは、金属屋根の住宅に多く見られる現象です。屋根材には、防水層と断熱層が設けられていますが、経年劣化によって防水性能や断熱性能が低下することがあります。
屋根の修理の方法と費用相場
前述で紹介したとおり、屋根の修理が必要なタイミングを知らせるサインは、一つではありません。屋根材に見られる不具合は、そのままにしておかず、一刻も早い修理が必要となります。ここでは、主な修理方法と相場費用について紹介します。
修理方法 | 修理の内容 | 費用相場 |
葺き替え | 屋根材を全て新しいものに交換 | 100~200万円 |
カバー工法 | 既存の屋根材の上に新しい材料を被せる | 70~150万円 |
塗装 | 屋根材を洗浄後、防水・断熱塗料を塗る | 50~150万円 |
全体補修 | 屋根材全般の補修作業 | 最大200万円 |
部分補修 | 特定の破損部分のみを修理 | 5~40万円 |
屋根の修理費用の節約方法
屋根修理には、材料費、人件費に加えて足場代が必要で、結果的に費用が高くなります。そこで、活用してもらいたいのが、保険金や補助金制度の利用です。同時に、定期的な点検依頼を行い、将来的にかかる費用を抑えることも重要です。ここでは、屋根の修理を行う際に利用できる制度などについてご紹介します。
火災保険を活用できるケースもある
風災や雹災、雪災が原因で、屋根に深刻なダメージを負った際、被災から3年以内であれば火災保険による修理が可能となる場合があります。この際、被災した事実を盛り込んだ見積もりを作成できる業者を選ぶことが重要なポイントになります。
なお、多くの場合、経年劣化による屋根材の破損等は保険対象外となりますので、注意してください。契約時のパンフレットなどで適用条件や保険の範囲などを確認し、適切な手続きを行いましょう。
複数の業者から見積もりを取得
今や見積もりは、複数の業者から取得することが一般的になっています。テレビCMで見る機会が多いから、ポストにチラシが入っていたから等という理由で業者を選ぶよりも、確実に良い業者と出会うことができます。複数の業者から見積もりを取得することには、最新の費用相場が把握できるだけでなく、最もコストパフォーマンスが良い業者を選ぶことができるというメリットもあります。
定期的な点検・メンテナンス
屋根材の経年劣化が見られるようになると言われている15年を待たずに、建築から10年が経過した段階で、点検を依頼してみましょう。点検を行うと、小さなダメージや劣化を早期発見することができ、全体修理ではなく部分修理で対応できる可能性が高くなります。また、将来的に必要となる全体修理や葺き替えなどの、コストも抑えることができます。
補助金や助成金の活用
地方自治体や、国が提供する住宅リフォームの補助金制度、および助成金制度の活用も検討してみましょう。申請が可能な制度があれば、修理費用の一部を補填することができる可能性があります。屋根の修理に利用できる補助金制度として、耐震リフォーム、省エネリフォームの2種類が該当します。
材料の選択
予算に合わせて適切な材料を選ぶことで、コストを節約できます。サンプル品などを提示してくれる工事業者があれば、是非お願いしましょう。気をつけなければいけないのは、あまりにも安すぎる材料を勧めてきたり、他の業者が取り扱っていないような素材の屋根材を勧めてきたりしたときです。屋根材の素材については、多くの工務店や工事業者のホームページなどで紹介されていますので、事前に調べておきましょう。
まとめ
屋根修理は、家の寿命を延ばすためにも避けては通れない大切な工事です。平均して15年から30年ごとに必要になるこの工事は、時間も費用もかかるため、業者選びには慎重に行ってください。相見積もりを取って最適な業者を見極め、保険や補助金を活用して賢くコストを抑えましょう。 私たちファミリーグループは、経験豊富な職人と建築士、不動産の専門家が一堂に会した、リフォームとリノベーションのプロフェッショナルチームです。一人ひとりのライフスタイルに合わせたオーダーメイドの提案が私たちの強みです。屋根の修理や点検をご検討なら、ぜひ私たちにお任せください。