住宅に太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）で電気代を節約！メリットや選び方、補助金は？

「家に太陽光発電システムを導入したい」と考えたとき、選択肢の一つとして太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）を設置する方法があります

太陽光パネル搭載カーポートはデッドスペースになりがちな「車の上」のスペースを活用しながら発電ができ、電気代を減らせる効果も期待できるなど、メリットが多く導入を検討されるご家庭が少しずつ増加しています。

本記事では、住宅に太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）を導入するメリットや選び方のポイント、設置の流れや固定資産税がかかるケースなどを解説しています。

これから設置を検討されている方は、ぜひご参考にしてみてください。

太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）とは？

画像引用元：ソーラーカーポートDulight（デュライト）｜ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社

太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）とは、文字どおり屋根部分に太陽光パネルを搭載したカーポートです。

会社や工場、公共施設などで業務用として設置されているほか、近年では一般住宅でも太陽光パネル搭載カーポートを利用されるご家庭が増えています。

太陽光パネル搭載カーポートの特徴

太陽光パネル搭載カーポートを設置すると、太陽光のエネルギーで電気をつくることができます。つくった電気は自宅で使うことができるほか、蓄電池へ溜めておいたり、電気自動車の充電に使ったりできます。

太陽光パネル搭載カーポートは新築住宅はもちろん、既存住宅へ設置することもできます。

環境に負荷をかけにくいクリーンなエネルギーのため、活用することで環境への影響を減らすことにもつながるでしょう。

太陽光パネル搭載カーポートの種類

太陽光パネル搭載カーポートには3種類があり、それぞれ特徴・設置できる屋根材などが異なっています。

引用元：【2024年最新版】ソーラーカーポートの設置に使える補助金はある？法人・個人の補助金の要件や申請時の注意点を紹介！

上記のうち「搭載タイプ」は、いわば後付けで太陽光パネルを載せるタイプのカーポートです。

「ゆくゆくは太陽光パネルを載せたいけれど、ひとまずはカーポートのみ設置したい」

「不要になったら太陽光パネルを外したい」

という場合には、搭載タイプを選ぶと良いでしょう。

カーポート一体型タイプは、外観がフラットでスッキリしており、見た目の統一感が出る点が魅力です。

オーダーメイドタイプについては設置する場所に合わせて設計するため、デザインにこだわりたい方、ガレージに設置したい方などにおすすめとなっています。

ただし、搭載タイプや一体型タイプに比べるとコストは高くなります。

太陽光パネルをカーポートへ設置するメリット

太陽光パネルをカーポートへ設置するメリットは以下の6つです。

電気代の削減につながる

電気を使用するには、電力会社から電気を買う（利用料金を払う）必要があります。

太陽光パネル搭載カーポートを設置して発電をすれば、自宅で使用する電気の一部をまかなえるようになります（自家消費）。

購入する電気の量を減らすことができれば、電気代を節約できます。

使いきれなかった電気は電力会社に買い取ってもらえるため（売電）、収入を設置費用の回収に充てることも可能です。

車を雨や雪、紫外線から守ることができる

太陽光パネル搭載カーポートは通常のカーポートと同様に、車を雨や雪、紫外線から守ってくれます。

車の劣化を防ぐことで資産価値が守られれば、買い替え・乗り換えなどの売却時の査定額にも良い影響が表れるでしょう。

デッドスペースを活用して発電できる

太陽光パネル搭載カーポートは、家の敷地のデッドスペースを活用しながら発電ができる点が魅力です。

敷地面積が狭い土地で駐車スペースを確保しようとすると、駐車スペースが大きな割合を占めることになります。

そこへ太陽光パネル搭載カーポートを設置すれば、本来なら駐車以外に使えないスペースを活用して電気もつくれるようになります。

家の屋根に太陽光を載せられない家庭でも発電できる

ご自宅の屋根の材質・形状によっては、耐荷重の関係で太陽光パネルを載せられない場合があります。

このような場合、太陽光パネル搭載カーポートを設置することで太陽光発電ができるようになります。

敷地の広さによっては屋根の面積よりも多くの太陽光パネルを載せられる場合もあり、電気代においても大きな削減効果が期待できるでしょう。

家の外観を崩さず太陽光発電ができる

屋根に載せられる余地はあるものの、外観を崩したくないために太陽光パネルを載せたくない……という方もいらっしゃるかと思います。

そのような場合はソーラーカーポートを設置することで、家の外観を大きく変えずに太陽光発電ができるようになります。

災害時の非常用電源として利用できる

太陽光パネル搭載カーポートと蓄電池を併用すると、災害時の非常用電源として活用できます。

停電によって電気の供給がストップしたとしても、電気を自給自足できるシステムを自宅に構築していれば、家電を動かしたりスマホを充電したりすることができます。

また電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）を保有している場合、V2H（Vehicle to Home）を組み合わせれば電気自動車を蓄電池として使えるようになります。

電気自動車やプラグインハイブリッド車の蓄電容量40kWh〜70kWh以上とかなり大きく、一般的な家庭用蓄電池（平均5.0〜7.0kWh）に比べるとより多くの電気を溜めて使えます。

太陽光パネル搭載カーポートで発電し、車から家に給電できるシステムを構築しておけば、停電時でもいつもと同じように電気が使えます。

小さなお子さんやペットのいるご家庭でも安心です。

太陽光パネル搭載カーポート選びのチェックポイント

太陽光パネル搭載カーポート選びを成功させたい方は、以下のようなポイントをチェックしましょう。

①パネルの変換効率が高いか

太陽光パネル搭載カーポートを選ぶ際には、太陽光パネルの変換効率をチェックしましょう。変換効率とは、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変える効率を数字で示したものです。

変換効率平均は20％

一般的な太陽光パネルの変換効率は平均20％です。

これよりも変換効率が低くなると、同じ日照時間でも生み出せる電気の量が少なくなってしまいます。

十分な発電量を確保するためにも、平均以上の性能のパネルを使った製品を選びましょう。

より多くの電気を作るには変換効率の高い製品を選ぶ

1台用や2台用の設置をお考えの場合は、太陽光パネルを設置できる面積が少なくなるので、変換効率がより高い製品を設置されるとよいでしょう。

また、太陽光パネル搭載カーポートの中には両面発電仕様の製品もあります。

両面発電仕様のパネルを搭載していれば、上から降り注ぐ太陽光はもちろん、地面からの反射光でも発電ができ、より効果的です。

雪が降っても発電ができるため、積雪の多い地域のご家庭では両面発電仕様のソーラーカーポートを利用されているケースが多く見られます。

【参考】太陽光パネル搭載カーポートの発電出力

太陽光パネル搭載カーポートの発電出力平均は以下のとおりです。

台数が多くなるほど発電出力も大きくなり、より多く発電ができます。

【太陽光パネル搭載カーポートの発電出力平均】

②導入コストが予算に合っているか

【導入コスト相場】

※業者によっても異なるため、あくまでも参考価格となります

太陽光パネル搭載カーポートの導入コスト相場は、通常のカーポートの2〜10倍程度です。費用にはカーポートや太陽光パネルの価格のほか、設置工事費用が含まれます。

また、太陽光パネル搭載カーポートには年間2〜3万円程度の維持費がかかります。

上記のように決して安い買い物ではないため、「電気代が年間でどれくらい節約できるか」「売電して維持費を賄う/賄わない」といった点を考慮した上導入を検討すると失敗が少ないでしょう。

ご不安な場合は、業者に相談して見積もりを取ってもらったり、シミュレーションをしてもらったりしてから検討されると安心です。

③耐久性と保証期間の長さは適切か

太陽光パネル搭載カーポートの寿命についても考慮しましょう。

カーポート部分の寿命は15〜20年、太陽光パネルの寿命は20〜30年とされています。

また、法律上の耐用年数は15年（露天式立体駐車場）となっています。

設置条件などによっても変わってくるため必ずしも上記どおりになるとは限りませんが、これらの耐用年数を把握した上で、保証期間の長さをチェックしましょう。

耐用年数平均よりも保証期間が短い場合、故障時に保証が受けられない可能性があります。

④家の外観デザインとマッチするか

太陽光パネル搭載カーポートを選ぶ際には家の外観デザインとマッチするかも踏まえた上で検討されるとよいでしょう。

たとえば「家の外観がモダンなのでカーポートもおしゃれな雰囲気にしたい」という場合には、太陽光一体型やオーダーメイド型のカーポートがおすすめです。

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⑤設置スペースの広さや日照量に合っているか

太陽光パネル搭載カーポートを設置する際は、「敷地スペース内で設置できるか」「十分な日照量が確保できるか」「所有している車が全て収まるか」も考慮して製品を選びましょう。

十分なスペースがあることはもちろん、設置したい場所が日陰などで日照量が少ない場合は思ったような発電量が見込めない場合があります。

また設置できる場合でも、太陽光の反射角度によっては周辺環境に悪影響を与える可能性があります（光害）。

思わぬトラブルを避けるには、あらかじめ施工業者にシミュレーションしてもらい、発電量や光害の問題がないかを確認してもらうと安心です。

⑥エネルギー管理システム（HEMS）と連携できるか

太陽光で発電した電気をうまく運用したい場合は、HEMS（エネルギー管理システム）と連携できる製品を選ぶとよいでしょう。

HEMSと太陽光パネル、蓄電池等を連動させれば、天候などの状況に応じて蓄電量・買電量を自動でコントロールしてくれます。これにより効率的な運用ができ、電気代の節約効果を最大化できます。

おすすめの太陽光パネル搭載カーポートは？

近年ではさまざまなメーカーから太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）が販売されています。

太陽光発電に関心のあるご家庭に人気の製品としては、以下のようなメーカー・製品があります。

どのメーカーも性能に優れた製品を提供していますが、どれが最適かはご予算や設置予定の場所の敷地面積等によっても変わってきます。

ご自宅にぴったりな太陽光パネル搭載カーポートを選びたい場合は、施工業者へ相談されることをおすすめします。

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太陽光パネル搭載カーポート設置の流れ

太陽光パネル搭載カーポート設置時の大まかな流れは以下のとおりです。

1. 現地調査の実施
2. 見積もり
3. 地盤調査
4. 自治体へ建築申請を提出
5. 工事の着工
6. 引き渡し

設置費用は施工業者によっても大きく変わるため、見積もりは複数社に相見積もりを依頼し、比較検討するとよいでしょう。

また、工事着工から完了までにかかる期間は数日〜3ヶ月程度です。この期間は製品の種類や工事内容によって異なります。

建築申請を提出したあとは引き渡し前に完了報告を提出し、内容に相違がなければ引き渡しとなります。

施工業者選びのポイント

施工業者の選び方にはいくつかポイントがあります。

扱っているメーカーや製品の種類が多い業者ほど、ご自身の希望に沿った太陽光パネル搭載カーポートを設置しやすくなります。

また建築やリフォームの実績が高い業者であれば、施工のノウハウが豊富で安心して任せられるでしょう。

このような施工業者では必要な資格（電気工事士）を保有している有資格者が多く在籍しているため、施工不良などのトラブルが起こる心配も少なくすみます。

そのほか、下請けを通さず自社職人が施工を担当してくれるか、アフターフォローの内容や保証範囲が明確かといった点も必ず確認しておきたいですね。

信頼できる業者を納得いくまで探すことが、トラブルを回避する大きな秘訣です。

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国・自治体の補助金利用は現時点では難しい

国が主導する補助金には太陽光パネル搭載カーポートに使える補助金があります。

しかしこの補助金はあくまでも事業用の太陽光パネル搭載カーポートが対象であり、現時点において個人で使える国の補助金はありません。

ただし、自治体ごとの「太陽光発電システム」関連の補助金なら、太陽光パネル搭載カーポートに適用できる可能性があります。

また今後、再エネシステムの導入促進施策などにより、新たに国や自治体で補助金制度が追加される可能性もあるでしょう。

適用の可否や補助金額についてはお住まいの自治体へ問い合わせるか、施工業者に相談されることをおすすめいたします。

太陽光パネル搭載カーポートには固定資産税がかかる？

設置する太陽光パネル搭載カーポートが以下に当てはまる場合「建築物扱い」となり、固定資産税がかかります。

固定資産税がかかる（建築物扱いになる）ケース

太陽光パネル搭載カーポートの壁を2面以下に抑えると①の「外気分断性がある」の要件から外れるため、固定資産税がかからない可能性があります。

建築確認申請が必要なケースもある

建築確認申請とは、建築物が建築基準法や各地の条例に適法かどうかを確認してもらうための申請です。

太陽光パネル搭載カーポートは車庫として使用するものであり建物ではないのですが、大きさ等の条件を満たしている場合、法令上の「建築物」に該当するケースがあります。

例えば以下に当てはまるカーポートは、建築確認申請が必要になります。

なお、上記に当てはまらない太陽光パネル搭載カーポートは建築確認が不要です。

建築確認申請を業者に依頼する場合は10万円〜数十万円の費用がかかります。

少しでもコストを抑えたい方は建築確認申請が不要な大きさに抑えるなど、施工業者に相談しながらプランを立てましょう。

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まとめ

本記事では住宅向け太陽光パネル搭載カーポート（ソーラーカーポート）について解説してまいりました。

太陽光パネル搭載カーポートは車を雨や雪、紫外線から守りながら同時に発電が行える優れたエコ設備です。電気代の節約になるほか、蓄電池や電気自動車等の関連設備と連携することで非常時の電源確保にも役立つなど、そのメリットは多岐に渡ります。

ただし、導入に関しては相応のコストがかかる点や、固定資産税が課せられる可能性、建築確認申請が必要になるケースがある点などについては注意が必要です。

今後太陽光搭載カーポートの設置を検討される場合には、ぜひファミリーグループへご相談ください。

建築・リフォーム・太陽光パネル設置の実績が豊富な弊社では、お客様のご希望をお伺いし、お住まいの地域や設置場所に応じて最善の工事プランをご提案させていただきます。

太陽光パネル搭載カーポートの設置に関するご質問・ご不明点などあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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