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太陽光パネルはベランダにも設置できる!費用相場やメリット、設置の流れや注意点を解説

近年、電気料金の上昇を背景に「家庭でのエネルギー自給自足¥が注目されています。特に近年では、太陽光パネルをベランダに設置することが新しいトレンドとなっています。

ベランダに太陽光パネルを設置する方法は、屋根に設置する方法に比べて手軽に始められます。特に、都市部のマンションやアパートに住む人々にとって、ベランダの活用は現実的な選択肢となるでしょう。

本記事では、ベランダに太陽光パネルを設置することのメリット・デメリットを解説します。

また設置時には業者に依頼する方法がおすすめですが、その理由や設置の流れ、知っておきたい法規制についてもご紹介します。

「手軽に太陽光発電を始めたい」という方は、ぜひご参考にしてみてください。

太陽光パネルをベランダに設置するときの費用相場は?

ベランダ用の太陽光パネルは5万円程度から設置できます。

【ベランダ設置に必要なもの】
・太陽光パネル
・ソーラーパネル接続ケーブル
・バッテリー(ポータブル電源)
・チャージコントローラー
・インバーター

ただしこの価格は最低限の価格であり、

・業者に設置をお願いする場合
・大容量のポータブル電源を導入する場合

上記のようなケースでは15〜30万円程度になる可能性があります。

ベランダ太陽光パネルでどれくらい発電できる?

ベランダに太陽光パネルを設置した場合の発電量は、パネルのW(ワット数)や枚数によって変わります。

たとえば100Wの太陽光パネルを設置した場合、年間発電量は100kWh前後となります。東京電力の従量電力料金(1kWあたり31円)で換算した場合、年間3,100円の節約が可能です。

当然ながらベランダのスペースに余裕があり、置ける太陽光パネルの数が多くなるほど、発電量は多くなります。

また、つくった電気をポータブル電源(蓄電池)に溜めておけば、停電時の非常用電源として使うこともできます。停電や災害などの非常時でもスマホの充電や保温機器が使えるため、いざというときの備えとしても有効です。

【バッテリー併用時に使える時間の目安】

家電の種類/ポータブル電源の容量300Wh2,000Wh
電気毛布(50W)約6時間約40時間
スマホの充電(1回15W)約20回約130回
ポータブル冷蔵庫(40W)約7時間約50時間
LEDライト(7W)約40時間約280時間

引用元:【徹底解説】ベランダで太陽光発電は可能!方法やキットの選び方も解説 – Jackery Japan

太陽光パネルをベランダに設置するメリット・デメリット

次に、太陽光パネルをベランダに設置するメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

設置コストが安い

ベランダに設置する太陽光パネルは、屋根に設置するタイプの太陽光発電システムに比べて設置コストが安い点がメリットです。

省エネ&コスト削減につながる

太陽光パネルをベランダに設置する最大のメリットは、電気代の節約です。

家庭で消費する電気の一部を太陽光発電で賄えれば、電力会社から買う電気を減らすことができ、毎月の電気代を削減できます。

また、太陽光発電は温室効果ガスの排出を抑えられるクリーンなエネルギーです。電気代を減らすとともに、環境への影響を減らすこともできます。

溜めた電気を非常用電源として使える

太陽光パネルを設置することで、災害時のバックアップ電源としての役割も果たします。

地震や台風などの自然災害による停電時でも、自家発電によって最低限の電力を確保することができます。

多くの電気を使用する機器への電力供給には向きませんが、ポータブル冷蔵庫やスマホの充電・照明など、電力消費が少ない電子機器であれば長時間の利用が可能です。

賃貸やマンションでも設置できる

ベランダ対応の太陽光パネルは、賃貸住宅やマンションでも設置できる点が大きなメリットです。

通常、賃貸住宅やマンションでは屋根に個人宅用の太陽光パネルを設置することはできません。

一方、小型の太陽光パネルであればベランダに吊るすなどして、建物に負担をかけず設置ができます。

デメリット

屋根設置型に比べると発電量は少ない

ベランダに太陽光パネルを設置する際の一つの大きなデメリットは、屋根に設置する場合に比べて発電量が少ないことです。

屋根は比較的広いスペースが確保でき、太陽光パネルを多く設置できるため、大量の電力を発電できます。

しかしベランダは限られたスペースしかないため、設置できるパネルの数が少なく、発電量も限られます。

発電量が少ないと電力自給自足の効果が限定的となり、電力削減効果や売電収入も期待したほど得られない可能性があります。

狭いベランダには設置できない

太陽光パネルは一定の設置スペースを必要とします。

そのため、ベランダが狭い場合や物干し竿などの他の用途で既にスペースが占有されている場合、太陽光パネルの設置が難しい場合があります。

ベランダの構造によってはパネルの設置が物理的に不可能な場合もあるため、事前にスペースの確認が不可欠です。

また、設置スペースが確保できたとしても、日照時間が短くなるような設置場所では、十分な発電が期待できません。

ポータブル電源との併用が前提となる

ベランダに設置した太陽光パネルだけで家庭の全電力を賄うのは難しいため、ポータブル電源との併用が前提となります。

ポータブル電源は、発電した電力を蓄えて必要な時に供給する役割を果たしますが、これには追加の費用がかかります。

またポータブル電源の容量が限られているため、大量の電力を一度に使用することが難しい場合もあります。

このため、ベランダに太陽光パネルを設置する場合は、ポータブル電源の選定や運用方法についても十分に考慮する必要があります。

ベランダに太陽光パネルを設置する際は業者に任せるのが安心

太陽光パネルをベランダに設置したい場合、方法としては「自分で取り付ける」「業者に依頼して設置してもらう」の2つがあります。

ご自身で設置する場合は工事費用を節約できるため、最低限のコストで設置が可能です。

ただし結論から言えば、太陽光パネルを設置するなら業者に依頼するのがおすすめです。

【業者に設置を依頼するのがおすすめな理由は?】

・配線や防水対策なども対応してくれるので安心
・補助金申請を代行してもらえる
・最適な設置方法・サイズをアドバイスしてくれる
・メンテナンスをお願いできる
・業者独自の保証が適用される場合がある

業者に依頼する場合は太陽光パネルやポータブル電源などの本体代金に加え、施工費用が必要になります。

その代わり配線がごちゃつかないよう対策をしてくれたり、補助金の申請を代行してくれたりするメリットがあります。また、メンテナンスや業者独自の施工保証など、アフターフォローが手厚いのも業者に依頼するメリットです。

「自分で取り付けたあとの不具合が不安」「面倒な補助金申請を代わりにやってもらいたい」という場合は、施工業者に相談してみましょう。

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設置の流れと業者選びのポイント

ベランダに太陽光パネルを設置する流れは以下の通りです。

1. 設置場所の決定

ベランダのどの位置に設置するかを決めます。

日当たりが良く、影にならない場所が理想です。

方角としては南がベストですが、難しい場合は南東や南西の位置での設置を検討してみてください

2. 機材の選定

必要な機材(太陽光パネル、インバーター、バッテリーなど)を選びます。

3. 施工の計画

設置の具体的な手順を計画します。

プロの業者に依頼する場合は、信頼できる業者を選びましょう。

業者選びのポイントとしては以下を参考にしてみてください。

・太陽光パネルの施工実績が多い業者を選ぶ
・マンションのベランダを含む特殊な場所への施工事例がある業者を選ぶ
・補助金申請の経験が豊富な担当者がいる業者を選ぶ

ベランダの太陽光パネルに適用される補助金

ベランダに設置できるタイプの太陽光パネルについては、適用される補助金は現状ありません。

ただし「ポータブル電源(蓄電池)」を併用する場合は、所定の要件を満たしたポータブル電源に対し補助金が適用される場合があります。

たとえば東京都北区の「再生可能エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成」では、

『国が令和5年度以降に実施した補助事業において補助対象機器として一般社団法人環境共創イニシアチブに指定された蓄電システムであること。』

という条件を満たしたポータブル電源に対し、1kWhあたり1万円(限度額10万円、区内業者であれば1kWhあたり1.2万円/上限12万円)が助成されます。

参考リンク:2024年度ポータブル電源補助金情報|PowerArQ(パワーアーク)公式オンラインストア

ベランダに設置する太陽光パネルの法律と規制

ベランダに太陽光パネルを設置する際には、法律や規制が関わってきます。トラブルを防ぐためにも、それぞれを適切に守るよう心がけましょう。

中見出し:法的な規制と安全対策

建築基準法では建物の外観や安全性に関する規定があり、これに違反しないようにする必要があります。

また消防法では、消防設備や避難経路を確保するための規制があります。

この規制では2方向の避難経路を確保する、使用するバルコニーの幅は120cm以上確保するなどの取り決めがあるほか、設置後にも人が移動できるスペース(60cm以上)を確保しなくてはなりません。

特に吊るし型パネルの場合は耐荷重超過による柵の破損防止、落下防止などの安全策を講じる必要もあります。

安全対策や配線の取り扱いに不安がある場合は、専門業者に依頼して設置してもらいましょう。

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マンション・アパートの規約

マンションやアパートに住む場合、管理組合や大家との調整が必要です。管理規約に基づき、共用部分の使用や外観変更に関する許可を取得する必要があります。

また、他の住人の生活に支障をきたさないように配慮することが求められます。よくあるのが、太陽光パネルの反射光による光害(こうがい)です。

パネルの設置位置や角度によっては他のご家庭の生活のクオリティを著しく下げてしまう場合もあるため、事前にしっかりと確認し、必要な手続きを踏むようにしましょう。

ベランダに設置する太陽光パネルの選び方

ベランダに設置する太陽光パネルを選ぶ際のポイントをご紹介します。

価格と費用対効果

ベランダに太陽光パネルを設置したい場合は、予算に応じた製品を選ぶことが重要です。メーカーによっては太陽光パネルとポータブル電源をセットで販売している場合もあるため、複数社を比較検討するとよいでしょう。

このとき、購入時のコストだけではなく「その太陽光パネルで年間いくらの電気代を節約できるか」といった費用対効果も合わせてチェックする事が大切です。

サイズと出力

ベランダのスペースに合わせたサイズの太陽光パネルを選ぶことも重要です。

このとき「物理的に設置できるか」だけでなく、必要な出力を確保できる製品かどうかも必ずチェックします。

必要な出力を確保したいが設置スペースが足りない、という場合には柵に吊るすタイプの太陽光パネル導入も検討してみましょう。

角度調節や折り畳みの有無

ベランダ向けの太陽光パネルには、角度調節ができるタイプや、折り畳みができるタイプもあります。

角度調節ができる太陽光パネルなら、太陽光がより多く当たる角度に調整し、電気を効率的に作り出せます。また折り畳みができるタイプなら、自宅だけでなくキャンプやレジャー等に持っていくこともできます。

耐久性と保証

屋外のベランダに設置する太陽光パネルは常に風雨にさらされるため、耐久性の高い製品を選ぶことも重要です。特に高層階の場合は強風に晒されるため、薄型の太陽光パネルを導入したい場合は柵などにしっかり固定するなどの対策が必要です。

加えて、製品の保証の長さについても確認しておきましょう。長期的にベランダで太陽光発電を続けたい場合は、保証期間が長い製品を選ぶと良いでしょう。

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まとめ

本記事ではベランダに太陽光パネルを設置して得られるメリット・デメリットや設置の手順、太陽光パネルの種類や注意点について詳しく解説しました。

ベランダに太陽光パネルを導入することで、電気代の節約につなげられます。屋根で太陽光発電をする場合に比べると発電量は少ないものの、放っておくだけでいつも使っている電気の一部を賄えるのはとても魅力的ですね。

ただし、ベランダに太陽光パネルを設置する場合、法規制やマンション・アパートの規約、周辺の住民への配慮など気をつけるべき点もあります。

またご自身で設置した場合、漏電や設置物の落下などの事故・過失につながる可能性もあるため、ご不安な場合は太陽光パネルの取付に詳しい業者へご相談されることをおすすめいたします。

太陽光パネルの設置工事を多く手掛けるファミリーグループでは、ベランダの太陽光パネル設置工事を承っております。

創業より20年以上の実績を誇る弊社では、専門資格を持つ自社職人が施工を担当。太陽光パネルの選定や手配はもちろん、配線回りや防水対策なども万全のため、安心してお任せいただけます。

ベランダに太陽光パネルを設置したいとご検討中の皆様は、ファミリーグループへお任せください。

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監修者
大久保 洋司
株式会社ファミリーDesign

Director

約30年と経験豊富な建築士です。
細かいことから大きなことまで、お客様の視点に立った提案をします。
気軽にご相談ください。よろしくお願いします。

【保有資格】
一級建築士
監理技術者
マンションリフォームアドバイザー
既存住宅状況調査技術者
既存住宅アドバイザー

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