太陽光パネルは国内メーカー・海外メーカーのどちらがおすすめ?違いや選び方を解説
太陽光発電の普及に伴い増え続ける太陽光パネルメーカー。太陽光発電の先進国である海外さんはもちろん、国内メーカーにおいても高品質な太陽光パネルの生産・販売を行うなど、その種類は実に多岐に渡ります。
太陽光パネルメーカー・製品の選択肢が広がることで、ご自宅に最適に太陽光パネルを選びやすくなりました。
しかし皆さんの中には、
「高品質な国内メーカーのパネルを選びたいけど、コストが気になる」
「海外メーカーのコストパフォーマンスは魅力的だけど、サポートが心配……」
というふうに、国内メーカーと海外メーカーのどちらを選ぶべきか、悩んでらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、国内メーカーと海外メーカーの特徴やメリット・デメリットを比較し、それぞれの選び方について詳しく解説します。
これから太陽光パネルをご自宅に導入したい!とお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
国内メーカーの特徴とメリット
国内太陽光パネルメーカーの特徴とメリットは以下のとおりです。
品質と信頼性が高い
日本の太陽光パネルメーカーは、その高い品質管理と技術力で知られています。
日本製品は厳しい品質検査をクリアし、高い性能と耐久性を誇ります。これにより、長期間にわたり安定した発電が期待できる点が大きな魅力です。
また、メーカーによってはパネルの生産工場を国内に保有している場合もあります。たとえば「長州産業」では国内に3つの自社工場を有しており、長期的に生産・供給ができる体制を作っています。
途中で提携先が変わるなどの理由で生産工場が変わると、太陽光パネルの品質にばらつきが生じる場合があります。
国内に自社工場を構えることで、安定した品質の太陽光パネルを提供できるようになっています。
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保証とアフターサービスが手厚い
国内メーカーの太陽光パネルは、保証内容やアフターサービスが充実していることが多いです。
たとえば長州産業では、施工後の雨漏りにも対応できる「施工保証」を実施しています。
こちらはメーカーに認定された業者が施工を行ったあと、雨漏りなどの不具合が生じた場合に保証が受けられるというものです。
それ以外の国内メーカーにおいても、日本全国に支社・支店や提携業者があるため、万が一のトラブル時にも迅速に対応できる体制が整っています。
もしものときにもすぐ対応してもらえるとなれば、ユーザーは安心して製品を利用できるでしょう。
最新技術を取り入れた製品が多い
日本のメーカーは、新しい技術の導入や研究開発に積極的です。
例えば「パナソニック」では、最新技術を取り入れた高効率の「HIT太陽電池モジュール」を独自開発しています。
それ以外のメーカーにおいても、高効率の単結晶パネルや複数の層で発電する多層構造パネル、美観を損ねないブラックソーラーなど、最新の技術を取り入れた製品が多く提供されています。
国内メーカーのデメリット
国内太陽光パネルメーカーのデメリットは以下の2つです。
コストが海外産に比べると高めになることも
国内メーカーの太陽光パネルは高品質・安定性に優れていますが、その分価格が高めになることが多いです。
初期投資が大きくなれば、予算に限りがあるご家庭にとっては負担となることがあります。
ただし近年は円安が進んでいること、価格競争が続いていることなどから、海外産太陽光パネルとの価格差がそこまで大きくない場合もあります。
必ずしも国内メーカー=高いとはいえないため、実際の価格については施工業者・販売店に問い合わせてみることをおすすめします。
選択肢の少なさ
国内メーカーは、特定の技術や製品ラインに限定されることがあり、選択肢が限られていることがあります。
メーカーによっては取り扱い商品が少なく、「変わった形状の屋根に設置したい」など特定のニーズに応じた製品を見つけるのが難しい場合もあるでしょう。
海外メーカーの特徴とメリット
次に、海外の太陽光パネルメーカーの特徴とメリットを見てみましょう。
コストパフォーマンスに優れている製品が多い
海外メーカーの太陽光パネルは価格競争力が高く、コストパフォーマンスに優れています。
初期投資を抑えながら高効率のパネルを導入できるため、導入費用が気になるご家庭に適しているといえるでしょう。
多様な製品展開がある
海外メーカーは多様な製品ラインを提供しており、さまざまなニーズに対応できる製品が揃っています。
これにより、特定の設置環境や目的に合わせたパネル選びが可能です。
市場のグローバル化
海外メーカーの太陽光パネルは世界中で広く使用されている実績があり、信頼性も高いです。
特に大手メーカーの製品は多くの国で導入されており、その実績と信頼性が評価されています。
海外メーカーのデメリット
海外の太陽光パネルメーカーにはデメリットもあります。
サポートと保証
海外メーカーの全てがあてはまるわけではありませんが、一部の海外メーカーではサポート体制や保証内容に不安が残ることがあります。
特に日本国内でのサポートが充実していない場合、トラブル時に迅速な対応をしてもらえないおそれがあります。たとえば海外にしかパネル・部品の在庫がない場合、交換や修理などに時間がかかる可能性もあるでしょう。
トラブルを回避するには、日本国内に日本法人・支社を置いている大手の海外メーカーを選ぶとよいでしょう。
品質のばらつきが生じることも
一部の海外メーカーでは、現地の生産ラインが頻繁に変わるなどの理由で、パネルの品質管理にばらつきが見られることがあります。
これにより「同じパネルを設置しているのに発電量にばらつきがある」「発電量がカタログ数値から大きく異なっている」など、発電への影響が及んでしまう可能性もあるでしょう。
なお、国内と海外それぞれを含むおすすめの太陽光パネルメーカーについては以下の記事でも解説しています。こちらもぜひ合わせてご参考にしてみてください。
関連記事:太陽光パネルメーカー10社を比較!各社の特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説
国内メーカー vs. 海外メーカーの比較
次に、国内メーカーと海外メーカーの太陽光パネルの違いを比較してみましょう。
まずは以下の一覧表をご覧ください。
国内メーカー | 海外メーカー | |
価格 | ⚪️ | ◎ |
発電効率 | ◎ | ⚪️ |
耐久性(寿命) | ◎ | ⚪️ |
保証・アフターケア | ◎ | ⚪️ |
品質の安定性 | ◎ | ⚪️ |
周辺機器との連携のしやすさ(蓄電池やHEMSなど) | ◎ | ⚪️ |
コスト比較
国内メーカーのパネルは海外産に比べると価格がやや高めになる傾向があります。
一方、海外メーカーのパネルは手頃な価格で導入できる点が魅力です。初期投資を抑えたい場合は、海外メーカーのパネルが選ばれることが多いです。
性能(発電効率や耐久性)比較
国内メーカーの太陽光パネルは平均して発電効率が高く、同じ時間でより多くの電気を生み出せます。また耐久性も高く、雨や風、雪など日本特有の気象下でも不具合が起きにくいです。
一方、海外メーカーのパネルはというと、近年は発電効率や耐久性が向上しており、国産メーカーと遜色のない発電量が見込めます。
メーカーによっては日本向けの耐候性を備えたパネルもあるため、お住まいの地域の気候特性に合わせた製品を見つけられるでしょう。
保証とサービスの比較
国内メーカーは保証内容が充実しており、支社・支店が国内にあるためアフターサービスも迅速であることが多いです。提携の施工業者との連絡もスピーディなので、不具合が生じた場合もすぐに対応してもらえます。
海外メーカーも基本的には優れたサポートを提供していますが、地域によってはサポートが不十分な場合があります。日本に支社・支店を置いている海外メーカーであれば、国内メーカーと遜色なく十分なサポートが受けられるでしょう。
品質の安定性の比較
国内メーカーでは生産ラインにおける品質管理の基準が徹底されており、太陽光パネルの品質も高く、安定しています。質の高さを重要視される方にとってはありがたい特徴だといえるでしょう。
一方の海外メーカーについても、大手メーカーでは品質管理を徹底し生産されており、十分なクオリティが担保されています。
ただし、生産ラインの変更などで同じ製品でも品質にばらつきが生じる可能性は、国内メーカーに比べるとやや高くなります。
周辺機器との連携のしやすさの比較
国内メーカーの太陽光パネルは、蓄電池やHEMS、V2Hなどの周辺機器と連携がしやすい特徴があります。
国内メーカー同士であれば日本の電力システムや規格に統一されいて互換性も高く、接続や操作も簡単です。不具合が生じた時のサポートも受けやすいでしょう。
海外メーカーの太陽光パネルもさまざまな周辺機器と連携できるよう設計されています。ただし、周辺機器が海外規格のパネルに対応していない場合、連携に工夫が必要になる可能性もあるでしょう。
比較内容をまとめると?
上記の比較内容をまとめてみましょう。
国内メーカー: ・互換性の高さ、サポートの充実、カスタマイズのしやすさが強み。 ・発電効率の高い製品が多く、パネルの品質も安定している。 ・特に日本の電力システムや住宅事情に合った製品を選びたい場合に適している。 海外メーカー: ・多様な選択肢と価格競争力が強み。 ・初期費用を抑えたい場合に向いている。 ・特定の技術やコストパフォーマンスを重視する場合に適している。 |
国内メーカーと海外メーカーにはそれぞれメリット、デメリットがあります。
どちらが優れているのかは「太陽光パネルに何を求めているのか」によっても大きく変わります。
ご自宅に太陽光パネルを設置する場合は、希望の発電量や設置場所、設置面積や地域ごとの天候特性に合ったメーカー・製品を選ぶことが重要です。
太陽光パネル選びで迷った場合は、知識と実績が豊富な専門業者に相談されることをおすすめいたします。
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太陽光パネルの補助金はメーカーに関係なく申請できる?
太陽光関連の補助金を申請する際に多く寄せられる疑問が、「国内メーカーの太陽光パネルじゃないと補助金の申請ができないの?」といった疑問です。
結論から言えば、補助金ごとに設けられた規定をクリアしているのであれば、海外メーカーであっても補助金を申請することは可能です。
東京都の太陽光補助金の例
たとえば東京都が実施する「家庭における太陽光発電導入促進事業(災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業)」では、補助金申請の要件を以下のように定めています。
“(5) 太陽光発電システムを構成するモジュールが次の(ア)(イ)いずれかの認証を受けていること ア 一般財団法人電気安全環境研究所(JET)が定めるJETPVm認証のうち、モジュール認証を受けたものであること若しくは同等以上であること イ 国際電気標準会議(IEC)のIECEE-PV-FCS制度に加盟する認証機関による太陽電池モジュール認証を受けたものであること(認証の有効期限内の製品に限る。)” |
引用元:クール・ネット東京 |令和6年度 家庭における太陽光発電導入促進事業(災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業)
アの一般財団法人電気安全環境研究所(JET)とは、国内のメーカーの太陽光パネル等に対し認証を行う機関です。
JETの「JETPVm認証」を受けている太陽光パネルは補助対象となりますが、認証のない太陽光パネルは国産であっても補助金の対象外となります。
イの国際電気標準会議(IEC)は世界的な機関であり、有名どころでいえば「カナディアンソーラー」や「Qセルズ」などの太陽光パネルは、IECの太陽電池モジュール認証を受けていることを明言しています。
こちらもJETと同様に、認証を受けていないメーカー・および製品を選ぶと補助金の対象外となります。
東京都で使える太陽光補助金・助成金については、こちらの記事もぜひご参考にしてみてください。
太陽光パネル選びや補助金でわからないことはプロに聞くのがおすすめ
太陽光パネルには様々な種類があり、補助金適用の可否を含めるとその選び方は実に複雑です。
「どの製品が補助金の対象か」「今住んでいる自治体ではどんな補助金が使えるのか」などご不明点がある場合は、一度太陽光パネルの設置に詳しい施工業者へ相談されることをおすすめいたします。
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あわせて読みたいまとめ
国内メーカーと海外メーカーの太陽光パネルには、それぞれメリット・デメリットがあります。高品質と信頼性を重視する場合は国内メーカー、コストパフォーマンスや多様な選択肢を求める場合は海外メーカーを検討されるとよいでしょう。
太陽光パネルの導入は長期的な投資であり、慎重に選ぶことが大切です。
太陽光パネルの設置工事を多く手掛けるファミリー工房では、お客様のご要望や設置場所に応じて最適の太陽光パネルをご提案させていただきます。
設置の際のコストだけではなく、各メーカーの特徴や費用回収のシミュレーション、耐用年数や保証の内容などもわかりやすくご説明させていただきますので、安心してご相談ください。
「太陽光パネルで電気代を減らしたい」
「信頼できる太陽光パネルメーカーの製品を選びたい」
「うちの家にはどのメーカーの太陽光パネルが合う?」
このような疑問・お悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ファミリー工房へご相談いただければと存じます。
- 監修者
- 大久保 洋司
Director
【保有資格】
一級建築士
監理技術者
マンションリフォームアドバイザー
既存住宅状況調査技術者
既存住宅アドバイザー
〒120-0001 東京都足立区大谷田 4-1-20 1F
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約30年と経験豊富な建築士です。
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