外構工事リフォームを成功させるには?エクステリア工事との違い、外壁塗装と一緒に行うメリットもご紹介
住まいの外観を変えるために行う外構工事リフォームには、さまざまな種類があります。また外構工事について調べるとエクステリア工事の情報も出てきますが、この2つは何が違うのでしょうか?
本記事では、外構工事とはどんな工事なのかを改めて解説します。またエクステリア工事との違いや外構工事の流れ・費用の目安、外構工事を成功させるコツについてもご紹介します。
また、外構リフォームを行う際には外壁の劣化が気になる方も多いものです。そのような方へ向けて外構工事と外壁塗装を同時に行うメリットについても解説しているので、こちらもぜひご覧ください。
目次
外構工事とは?エクステリア工事との違いは?
外構工事とは、家の敷地内に設けられる「外構」部分を整える設備・空間の工事を指します。
もっと簡単に言えば、“敷地にある建物以外のもの”に手を加えることを外構工事と呼んでいます。
外構工事は「エクステリア工事」とも呼ばれます。厳密に言うとエクステリアとは「塀・フェンス・物置・植栽・カーポート」といった装飾要素の強いものを指す場合が多いのですが、近年では外構とエクステリアはほぼ同じ意味で用いられています。
外構工事の種類は?
外構工事の内容を分類すると門扉、フェンス、カーポート、庭の4つの工事に分けられます。またリフォームにおいては、塗装を塗り直す作業も外構工事に含まれます。塗り直しについては外観を美しくよみがえらせたり、耐久性を上げたりする効果が期待できるでしょう。
門扉(門柱、門塀)の設置・交換工事
門扉とは、敷地の端に設ける入り口の門です。オープン外構といって外にフェンスや門塀を設けない場合は表札やポストを備えた「門柱」を設置する場合もあります。門扉や門柱、門塀から建物の玄関までのスペースは「玄関アプローチ」と呼ばれています。
門扉や門柱、門塀は家の外観を大きく左右する要素です。また玄関アプローチについては、水が溜まりにくく泥を踏まないように(かつおしゃれに見せるために)コンクリート敷きにしたり、タイルや踏み石、枕木などを配置したりするスタイルが一般的です。
新築・リフォームともに門まわりや玄関アプローチにこだわられる方が多く見られます。
フェンスの設置・交換工事
フェンスとは家の敷地をぐるっと囲む柵や塀のことを指します。門周りについては門塀とも呼ばれますが、玄関から反対側の庭と隣の家の間に目隠しとして設置したり、駐車場横に設置したりするケースも多いです。
安価なものとしては金網の柵が用いられますが、金属のパネルでつくられたフェンスや、木材またはウッド調の素材で作られたナチュラルなフェンスなど豊富なデザインのフェンスがあります。
また目隠しフェンスと呼ばれるフェンスは、外からの視線を遮りやすく、プライバシーの確保や防犯性を高めたい方におすすめです。
駐車スペースやカーポートの設置・交換工事
車をお持ちのご家庭では外構工事で駐車スペースを設ける場合が一般的です。
主にコンクリートを使って造成しますが、レンガや石を使って凝ったデザインにしたいという方も多いです。
レンガや石は全部に敷き詰めると高級感がある一方で、費用が高くなりがちです。費用を抑えながらおしゃれなデザインにしたいという場合、コンクリートのつなぎ目となる目地の部分にアクセント的に使う方法もあります。
また、駐車スペースを設けたうえでカーポートを設置するケースもあります。カーポートで屋根を作ることで車が野ざらしになるのを防ぐことができるでしょう。1台用はもちろん、カーポートによっては2台並べて車を置けるものもあります。
一般的なポリカーボネート屋根のカーポートはもちろん、メーカーによってはスタイリッシュで意匠性の高いカーポートも選べるため、家の雰囲気や外構のテイストに合わせてコーディネートしてみるのもおすすめです。
庭の造成・造園やリフォーム工事
家の敷地に余裕があるご家庭では庭を設ける場合も多いでしょう。
庭の外構工事には植栽を植える造園・造成工事や照明の設置、テラスやサンルーム、ウッドデッキの設置などが挙げられます。
植栽は植える植物によっても印象が大きく変わりますし、レンガやタイルと組み合わせることで洋風にも和風にもデザインできます。小さなお子さんがいるご家庭など、本格的なガーデニングが難しい場合はシンボルツリーを植えるのもおすすめです。ご家族の成長とともに育っていくシンボルツリーを見るたびに、家への愛着が増していくでしょう。
テラスやサンルームは、洗濯物干しやガーデニング、家族の憩いの場としてご利用される方が多く見られます。そしてウッドデッキは、バーベキューなどのアウトドアレジャーをおうちでも楽しめるようになるとして人気です。
塗装の塗り直し工事
新築時にはない外構工事として、各箇所の塗装の塗り直し工事が挙げられます。
たとえば玄関アプローチのレンガやウッドデッキ、門扉や門塀といった箇所については、経年と共に劣化・色褪せが進んでいきます。
これらのパーツ・箇所をまるごと交換するとなると工事も大掛かりになり、費用も高くなりやすいですが、ペンキなどの塗料を上から塗装してしまえば比較的安価で美しい状態へとリフォームできるのです。
外構工事リフォームの費用の目安
外構工事リフォームの費用相場は、工事の内容によって大きく変わります。たとえば砂利を敷き詰めたり、芝生を敷いたりといった簡単なものであれば10万円以下で依頼できる場合も多いですが、庭を含むトータルガーデンリフォームの場合は100万円を超える場合も多いです。
できる工事の内容例 | 費用相場 |
・芝生工事・植栽・門扉(簡素なタイプ)の取り付け・テラスやデッキの修理工事・砂利敷き | 10万円以下 |
・既存の門扉の解体、取り付け・玄関アプローチ工事(コンクリート敷きや石材貼りなど)・10㎡以内のウッドデッキ設置・照明の設置 | 10万~30万円程度 |
・1台用カーポートの設置・10㎡を超えるウッドデッキ設置・サンルーム設置工事・床タイルや床レンガの敷き詰め工事・ベランダやバルコニーの取り付け・交換 | 30万~50万円程度 |
・フェンスの取り付け工事・庭部分のリフォーム工事(造園) | 50万~70万円程度 |
・2台用カーポートの設置・外壁塗装 | 70万~100万円程度 |
・庭、テラス、タイル敷きなど 外構全体のリフォーム工事 | 100万円以上 |
※費用相場はあくまでも一般的な価格であり、実際にかかる費用はリフォーム会社によっても異なります。
当然ながらリフォーム箇所が多くなるほど予算も必要になります。ご予算が気になる場合は、まずリフォーム会社に「希望を全て叶えるにはどれくらい必要か」を見積もってもらいましょう。ご予算が決まっている場合は、「予算内でどのリフォームを優先させるか」をリフォーム担当者に相談しながら優先順位をつけていくとよいでしょう。
外構工事を成功させるコツ
外構工事でリフォームを成功させるには、次の4つのコツを知っておきましょう。
4つのコツを押さえたうえでリフォーム業者に相談をすることで、頭の中にあるイメージを具体化しやすくなり、スムーズな外構工事が実現します。
外構のスタイルを考える
外構のスタイルには「オープン外構」「セミオープン(セミクローズド)外構」「クローズド外構」の3種類があります。
それぞれ見た目の印象や特徴が異なっており、ご自身が求める条件に適した外構スタイルを選ぶことで快適な暮らしが実現します
オープン外構
オープン外構とは、敷地の周囲をフェンスや塀などで覆わないオープンな外構スタイルを指します。目隠しとなるものがなく、かつ自由に出入りできてしまうため防犯性は下がりますが、開放感があり見た目の印象を広く感じさせることができます。
敷地面積の狭さが気になる場合にはオープン外構を選ばれることで広く見せられます。
セミオープン(セミクローズド)外構
セミオープン(セミクローズド)外構とは、敷地の一部に塀や門を設置するスタイルです。完全に囲ってしまうのではなく必要なところにのみ囲いを設けることで、プライバシーを確保しつつ開放感のある外構を作ることができます。
「オープン外構」とこの後紹介する「クローズド外構」のいいとこ取りとも言える外構スタイルです。
クローズド外構
クローズド外構とは、フェンスや塀で敷地の周囲をぐるりと囲ってしまう外構スタイルです。
1階部分は外からの視線をほぼ完全にシャットアウトできるので、庭でのびのびと過ごしたい方、防犯性を重視したい方におすすめの外構スタイルといえます。その一方で敷地が狭く感じる場合もあるため、狭い敷地より広い敷地向きの外構スタイルです。
建物のデザインとマッチするようバランスを意識する
外構工事を行う際には、建物のデザインにマッチするようなデザインを選ぶとうまくいきます。
たとえば、お住まいのご自宅がカントリー調の建物であれば、外構も無機質なものよりカントリー調、洋風のデザインに統一したほうがグッと素敵な印象になります。この場合はレンガや植栽、アイアン調の照明などで温かみのあるテイストに仕上げるとよいでしょう。
また建物自体はもちろん、周囲の住宅・街並みに合わせた外構デザインにすることも大切です。あまりに個性的な外構デザインにすると浮いた印象になってしまうため、色合いやデザインについては隣近所との調和も意識してみましょう。
目的や機能性を明確にしてリフォームする
外構をリフォームする場合は、「どんな目的でどういった機能性を求めているのか」を明確にしたうえでプランを練りましょう。
たとえば「家族や友人、親戚の出入りが多いので出入りのしやすさを重視したい」という目的がある場合、門扉を取り付けたクローズド外構より、オープン外構にしてしまったほうが出入りはしやすくなります。
またご高齢のご家族がいらっしゃるご家庭では、玄関アプローチに使う素材も滑りにくさを重視した素材にしたほうが安全性を確保しやすいでしょう。
このように、目的・機能性・ご家族の構成や生活スタイルを考慮した外構工事プランを建てることで、住みやすく快適な住まいを作れます。リフォームのプロに相談したうえで最善の外構工事プランを考えてみましょう。
手入れしやすい素材・設備を選ぶ
外構工事をする際には、お手入れしやすい素材・設備を選ぶことも重要なポイントです。
たとえば玄関前のファサード部分は、コンクリート敷きにすることで雑草が生えずお手入れもラクになります。地面に直接敷石やレンガ敷きなどを施した場合、隙間から雑草が生えてくるためお手入れを手間に感じるかもしれません。
また庭については、天然の芝生ではなく人工芝を敷くという方法もあります。
特にご高齢のご家族がいらっしゃるご家庭や、小さなお子さんがいるご家庭、共働きで忙しいご家庭などはおうちのメンテナンスまで手が回らない場合も多いでしょう。そのような場合でも、お手入れしやすい素材・設備を選ぶと綺麗な状態をキープしやすくなります。
外構工事は外壁塗装とまとめて行ったほうがいい?
リフォーム外構工事をご検討される方の中には「外壁の汚れや劣化も気になる……」という方も多く見られます。特に今のご自宅に長く住まわれている場合、家のあちこちが気になるのは当然のことです。
実際のところ、外構工事と外壁塗装をまとめて行うとさまざまなメリットがあります。
外壁塗装とは?
外壁塗装とは、建物の外壁を塗り替えるリフォームを指します。建物の外壁に合わせて屋根や雨どいや雨戸、軒天、派風、鼻隠し、庇などの再塗装を行う場合も外壁塗装に含まれます。
住宅などの建物は、築10年ほど経つと外壁の汚れや色あせ、ひび割れが気になり始めるケースが多く見られます。また外壁のひび割れは建物の耐久性が低下したり、雨漏りの発生によって建物が傷んでしまったりといった原因になることもあります。
古くなった外壁に塗装を施すと、新築のような美しい外観がよみがえります。塗り直しなので元の外壁とは違った色にチェンジし、雰囲気を変えることも可能です。
塗料が外壁の表面をコーティングしてくれるので防汚性・耐久性も向上し、雨漏りなどを防ぐ効果も期待できます。
さらに、断熱・遮熱効果のある塗料を使えば、建物の断熱性・遮熱性をアップさせられる効果も得られます。結果的に冷暖房効率の向上、光熱費の節約にもつながるでしょう。
【外壁塗装そのもののメリット】
- ・外観を美しくリニューアルできる
- ・建物の防汚性・耐久性がアップする
- ・断熱性・遮熱性が向上する
外構工事と外壁塗装を同時に行うメリット
外構工事と外壁塗装リフォームを同時に行うメリットは、以下の2つです。
- ・外構と外壁の色を合わせることで統一感が出しやすい
- ・打ち合わせや工事がスムーズ
外構と外壁の色を合わせることで統一感が出しやすい
外構と外壁をまとめてリフォームするメリットとして、それぞれの色を合わせやすい点が挙げられます。
たとえば外構をグレーやシルバー系でまとめる場合、外壁の色をダークグレーなどのシックな色へ塗り替えることで大人っぽく洗練された印象の家にリフォームできるでしょう。
もちろんそれぞれの工事はバラバラのタイミングでもできますが、間が空くと色やデザインなどの好みが変わってしまって、家全体で見たときにちぐはぐな印象になることもあります。
外構と外壁をまとめてリフォームすることで、一気に統一感のあるおしゃれな居住空間へと変身させられます。
打ち合わせや工事がスムーズ
同じリフォーム会社で外構工事と外壁塗装をまとめて行う場合、打ち合わせもまとめて行うためスムーズに進められます。費用や利用できる補助金等についてもまとめて見積もってもらえるため、支払いの見通しが立てやすくなります。
工事についてもまとめて(外構の工事内容によっては同時進行で)作業を行うため、トータルでかかる工期も短く済みます。
外構工事リフォームの流れ
外構工事の大まかな流れは次のとおり。流れとしては一般的なリフォーム工事と同じです。
1.業者への相談
最初に、外構工事を依頼したい業者に相談します。この際、インターネットで調べたり、知り合いの紹介を受けたりする方法があります。また、工務店や住宅メーカーに紹介してもらうことも一つの手段です。相談する際には、自分の希望や予算、スケジュールを具体的に伝えると良いでしょう。
2.現地での打ち合わせ
次に、業者と現地で打ち合わせを行います。現地調査では、敷地の状態や周囲の環境を確認しながら、どのようなデザインや機能を持つ外構にするかを具体的に話し合います。この段階で、植栽やフェンス、駐車スペースなど、必要な要素をリストアップし、全体のイメージを共有します。
3.見積もり
現地調査の後、業者から見積もりが提供されます。見積もりには、工事の内容、使用する材料、工期、費用が詳細に記載されています。納得できるまで見積もりの内容を確認し、必要に応じて修正を依頼します。複数の業者から見積もりを取ることで、比較検討することも可能です。
4.契約、着工開始
見積もり内容に納得したら、契約を締結します。契約内容には、工事の範囲、工期、費用、支払い条件などが明記されています。契約後、工事が開始されますが、工事の進行状況や変更点については、随時業者とコミュニケーションを取りながら進めることが重要です。
5.工事完了、精算して引き渡し
工事が完了したら、業者と一緒に最終確認を行います。設計図通りに仕上がっているか、問題点がないかを細かくチェックします。不具合や修正点があれば、その場で指摘し、必要な修正を依頼します。最終確認後に精算を行い、工事が完了となります。
以上が、外構工事の一般的な流れとなります。このように、計画段階から工事完了まで、各ステップで丁寧に確認を行うことが、満足のいく外構工事を実現するためのポイントです。
まとめ
本記事では外構工事の概要や種類、リフォームを成功させるコツについてご紹介してまいりました。また外構工事と外壁塗装を合わせて行うメリット、工事の流れ・費用の目安についても解説しました。
外構はお家の中でも「よそから見た印象」「家の外の使い心地」を大きく左右する場所です。家の中にいるときの快適さは居室の間取りや内装、宅内設備によって左右されますが、対外的な印象や防犯対策については外構が重要なカギとなります。
そして外構は常に日光や風雨に晒される箇所でもあり、家の中に比べて10年ほどで劣化が目立ち始めます。大きく作りかえなくとも、定期的に外構工事リフォームでメンテナンスを行うことで機能性と見た目の美しさをキープしやすくなるでしょう。
ファミリーグループでは、東京23区を中心に外構工事・外壁塗装リフォームのご相談を承っております。
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- 監修者
- 吉澤 理都
Chief
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