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内装工事とはなに?工事の種類や費用、流れについて解説

内装工事とはなに?工事の種類や費用、流れについて解説

建物や部屋を新しくする際、あるいは既存の空間をリニューアルしたいと考えた時、内装工事を検討することでしょう。本記事では、内装工事とは具体的に何を意味するのか、さまざまな工事の種類やその費用、そして工事の具体的な流れについてわかりやすく解説します。あなたの理想の内装工事を実現するための参考情報としてお役立てください。

内装工事とは何?

内装工事は、建物の構造部分が完成後に施工される工事で、壁の設置、壁紙やフローリングの貼り付け、天井の仕上げ等が含まれます。また、設備関係の設置も対象となります。内装工事は複数の種類に分けられ、それぞれ特性や目的に応じた専門技術が必要です。とくに店舗やオフィスの内装では、各種配線、防音・防火、セキュリティなど、多様な要素が絡み合うため専門家との協力が重要です。内装工事を相談するには、あらかじめ内容や手順を理解しておくとスムーズです。本記事では、主な内装工事の種類や内装工事を行う際の手順について詳しく解説します。

設備の具体例

内装工事に含まれる設備工事は、とくに店舗では水道や電気、ガスなどの設置が一例です。これらの設備は店舗の機能性を支え、顧客の快適な利用を可能にします。たとえば、レストランでは厨房設備の取り付けや、ショップでは照明やエアコンの設置などが重要です。また、オフィスではパーテーションなどの間仕切の設置、LAN・回線工事、セキュリティ対策などがあります。

主な内装工事の種類9つ

主な内装工事の種類9つ

「内装工事」と一言でまとめられる場合がありますが、その工事の種類は主に以下の9つの種類に分類されます。ここでは、それぞれの工事内容について確認していきましょう。

軽鉄(LGS)工事

LGS(軽量鉄骨)で壁や天井などの骨組みを組み立てる工事です。LGS(軽量鉄骨)は木材に比べ防火性能が高く、工事期間を短縮できるため、近年の主流となっています。

ボード工事

下地の板を壁や天井に取り付ける工事です。主に使用される石膏ボードは、防音性や断熱性、耐火性に優れたものなどがあり、用途に合わせて選べます。

クロス工事

室内の壁紙を貼る工事です。壁紙はさまざまなデザインや素材があり、室内の雰囲気を大きく左右します。価格の幅も広いため、予算と相談しながら選びましょう。

塗装工事

ホコリやサビから内装を守るために塗装工事を行います。主に、天井や壁、建具などに塗装をおこなうのが一般的です。

左官工事

内装に珪藻土や漆喰などの特殊な素材を使用する場合には左官工事を行います。最近は無機質なコンクリートの内装も人気があり、コンクリートの保護剤を塗る作業も左官工事に含まれます。

床仕上げ工事

フローリングやタイルを張ったり、畳を敷き詰めるなどの床の仕上げをする工事です。室内のデザインを左右するだけでなく、耐久性や清掃の利便性などを考慮して選びます。床の高さ調整や、空調管理、湿気対策のために行われる場合もあります。

建具工事

ドアや窓などの建具を取り付ける作業を建具工事とよびます。建具にもさまざまなデザインがあり、室内の雰囲気や利便性に大きく影響する部分です。

家具取り付け工事

注文した家具を配置する工事です。テーブルやソファなどの後から位置を変更できる家具の他に、カウンターや厨房機器なども含まれます。家具の取り付け位置についても、設計時から考慮するのがおすすめです。

内装工事を実際に行う際の流れ

打合せ

打合せ

内装工事を開始する前に行う重要なステップが「打合せ」です。ここでは、内装工事での要望や予算、期間などを詳細に話し合います。

具体的には、どのようなデザインや内装を希望しているか、どの程度の費用を想定しているか、工事期間はいつからいつまでが理想的なのかなど、プロジェクト全体の方向性を決定します。

また、ここで出てくるアイデアやニーズを設計事務所に伝えることで、より適切な設計プランが作られます。たとえば、石膏ボードの素材選びや壁紙の種類、床仕上げの素材など、内装に関する多くの詳細がこの段階で話し合われます。他にも、法的規制や建物全体の規制など、内装工事を行ううえでの制限についても確認します。

適切な打ち合わせを行うことが、工事がスムーズに進み、予算オーバーや思わぬ問題を回避し、期待通りの結果を得ることにつながります。

平面レイアウトやパースを作成する

平面レイアウトやパースを作成する

打合せの次に行うのが平面レイアウトやパースの作成です。平面レイアウトでは、壁の位置やドアの位置、家具の配置など、店舗の内部がどのように配置されるかを具体的に表現します。また、パース(立体図)は、完成後の内装の雰囲気を立体的に捉えることができます。

平面レイアウトとパースは、設計事務所との打合せで決定したデザインや設備の配置、使用する素材などをもとに、設計士を作成します。

設計図が完成後には、設計図に基づいた詳細な打合せを通じて、より具体的な工事の進行計画が立てられます。修正が必要な点があれば、ここで指摘し、調整を行います。 こうした作業を通じて、設計図が依頼者の要望を正確に反映したものになることが重要です。最終的な確認が終わったら、次の工事進行のステップに移行します。

見積もり・契約

見積もり・契約

事前に行われた打合せや平面レイアウトの作成を元に、具体的な工事内容とその費用を見積もりします。床や壁、天井などさまざまな建材や空調設備や家具などを選び、適切な金額を算出します。提示された見積もりは、工事の内容、時間、費用などを詳細に記載したもので、依頼者はこの見積もりを基に工事の全体像を把握します。

なお、見積もりの段階では、まだ最終的な契約に至っていないため、工事内容や費用についての調整が可能です。たとえば、予算をオーバーしてしまった場合に一部の建材のグレードを下げて最終的な見積金額を調整できます。

内装工事の内容や工事の工程、予算などすべてが納得のいく形になったら契約書を交わします。契約は法的な意味を持つため、内容を十分理解した上で署名・捺印してください。

着工~引き渡し

着工~引き渡し

契約が結ばれた後、いよいよ内装工事の具体的な施工段階に進みます。各種内装工事が計画通りに進むよう、施工担当者は工事の進行状況を日々確認し、必要に応じて工程の調整を行います。工事は軽鉄工事から始まり、ボード工事、クロス工事と進行し、最終的には家具の取り付けへと順次進んでいきます。

工事期間中も進捗状況は報告され、依頼者が進行状況を把握できるようになっています。とくに重要な工程では、依頼者が工事に立ち会うこともできます。室内の雰囲気を左右するデザインに係る工事や、失敗できない設備の設置などには依頼主が現場に立ち会うことも重要です。また、施工途中でも内容を変更が可能な場合もあります。気になることがあれば、施工途中であっても相談してみましょう。 工事が完了後には、施工管理者と依頼者で最終チェックが行われます。ここで問題がなければ引き渡しとなります。

メンテナンス

メンテナンス

内装工事が完成して引き渡された後のメンテナンスは重要です。内装や設備は日々の使用により経年劣化や不具合が見込まれます。日常的な管理と適切なメンテナンスは欠かせません。

床や壁紙は日々の清掃をしていても、汚れがつきやすく破損もしやすい部分です。大きなキズや破損につながる前に、適切にメンテナンスすることで、内装の寿命を延ばすことができます。また、建具や設備を定期的に確認し、必要ならばメンテナンスを行うことも重要です。

内装の状態は訪れるお客様や働く従業員の快適さにも大きく影響します。美しい状態を維持することは、ビジネスを維持するうえで不可欠な要素ともいえます。 そのため、内装工事完了後も、定期的な点検や清掃、小さな修繕を行い、最高の状態を保つことが求められます。内装工事後も、細かい修繕やメンテナンスに対応できる業者に依頼しておくと安心です。内装工事後のメンテナンスを依頼できるかどうかも、業者選びの際に確認しておきましょう。

内装工事の費用について知っておくべきこと

内装工事の費用について知っておくべきこと

内装工事の費用は、物件が居抜きかスケルトンかによって大きく異なります。

「居抜き物件」とは既存の設備や什器が残っている物件で、同じ業種の場合、最小限の工事で開業が可能なケースがあります。これにより、コストや時間を節約できるメリットがありますが、既存のレイアウト変更の難しさや、古い設備のメンテナンス問題も潜在的なデメリットとなります。

対して「スケルトン物件」は空白のスペースから始まるので、設備やレイアウトを自由にプランニングできます。新しい設備を導入できる、内装を一から設計できるメリットもありますが、必然的に工期とコストが増加します。 一般的にお店・オフィス規模が大きくなるほど、施工費の坪単価は低くなる傾向があります。この原理は、設備費用が内装工事の全体費用に占める割合が大きいためです。たとえば、飲食店で小さなテーブル席を1つ分(約1㎡)増えたとしても、施工金額はさほど増加しません。ただし、前提として営業に必要な各種厨房機器、空調、トイレ、レジカウンターなどの設備品があることです。こうした、営業に必要な設備費用の額が、内装の坪単価費用に現れます。 しかし、これは一概には当てはまらず、客席が増えれば、必要な設備も増える場合もあるため、そのバランスを考慮することが重要です。

まとめ

まとめ

内装工事は、建築物の内部空間を適切な形にする工事です。壁、床、天井の仕上げから、配管、電気、設備の取り付けまで幅広い工事を総称して「内装工事」とよばれています。本記事では内装工事の種類や費用について解説してきました。内装工事の費用は、居抜き物件かスケルトン物件かにより大きく変動します。それぞれにメリット・デメリットがありますので、内装工事を見越して物件を選ぶことも重要です。 ファミリー工房では、物件選びから内装工事、工事完了後のメンテナンスまでをトータルでご相談いただけます。これから、内装工事をご検討している場合は、ぜひ一度ファミリー工房へご相談ください。

監修者
吉澤 理都
株式会社ファミリーDesign

Chief

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【保有資格】
・一級建築士
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